これは、フェミニストの勝利の記録。
ハヨンガは、実在した韓国最大のポルノサイト「ソラネット」を、「爆破」した女性たちの物語です。「フェミニズムドキュメンタリー」という分野で、事実をベースに、実際に闘った女性たちへの取材をもとに描かれました。
『ハヨンガ』とは、もともと男性たちが少女たちに買春をもちかける言葉でした。それを無意味化して、フェミにストの「ご挨拶」の言葉にしたという女性たちの物語です。主人公は92年産まれの女性たち。82年生まれキムジヨンの次の世代の女性たちの、オンライン上での戦いが、胸に熱く迫る筆致で描かれます。
女性たちの敵だった「ソラネット」。ソラネットは17年間にわたって「男性のお遊び」として長年放置されてきました。そのソラネットが、構造的な性暴力であることを告発して、オンライン上で闘った名も無い若いフェミニスト・アクティビストたちの闘いです。
2020年、韓国社会を揺るがした「n番部屋」事件は、このソラネットの「模倣犯」とも言われていました。潰しても潰しても、また生まれてくるネット上での性犯罪に正面から向き合う韓国の運動、その背景にある韓国フェミニズムの空気がここにあります。
作者は96年に創刊された韓国初のフェミニズムジャーナルifの元編集長チョン・ミギョンさん。オンラインフェミニスト集団「メガリア」を取材したことから、この本を書き始めました。2018年に韓国で出版されてすぐに映画化権が買われるなど、大変話題になった一冊です。
日本の私たちにも強いメッセージを与えてくれる一冊です。ぜひ多くの人に読んでいただきたいです!
ajuma books はシスターフッドの出版社です。
アジュマは韓国語で中高年女性を示す言葉。美しい響ですよね。
たくさんのアジュマ(未来のアジュマも含めて!)の声を届けられたらという思いではじめました。
アジュマブックスのロゴは、急いで書いた手書きの猫。
これは放浪の民ホボがサバイブするために残した記号の一つです。
意味は「親切な女性が住んでいる家」
アジュマと猫は最強の組み合わせですよね。
柔らかで最強な読書の時間を深められる 物語を紡いでいきます。
書きたい人、作りたい人、大歓迎です。
一緒にシスターフッドの世界、つくっていきましょう。
ajuma books 代表 北原みのり