毎号、新しい責任編集長がいちばん伝えたい“フェミ的テーマ”を特集するフェミマガジンの第2号は“日本でいちばん有名なフェミニスト”田嶋陽子を大特集!
かつてテレビや世間にあった田嶋さんへのネガティブなイメージ。
テレビは田嶋さんをヒステリックなわからず屋として嘲笑しフェミニストを貶めることで、「田嶋さんのようにはなりたくない」と女性を萎縮させ、女性同士の対立を煽ってきました。
そして、そのようなテレビの構図は決して過去のものではありません。
エトセトラvol.2では、日本で一番有名で、そして誤解されてきた田嶋さんを正しく再評価しています。
「日本でいちばん誤解されたフェミニストを救うことは、日本の女性全員を救うことになるんじゃないかと、わたしは思うのだ」というのは山内マリコさんによる冒頭の文章。
世代を超えて集結した執筆陣によるエッセイ・書評や、一般投稿「田嶋陽子さんへの手紙」、そして、田嶋陽子本人へのロングインタビューなどで構成。最強のフェミ・アイコン田嶋陽子へのリスペクトに満ちた一冊。あの頃、テレビで田嶋先生を観ていた、すべての少女たちへ捧げます!
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目次
特集/We ♥ Love 田嶋陽子!
寄稿
津村記久子 扉の存在を知らせる人
石川優実 田嶋さんの「自分の足を取り戻す」と#KuTooのこと
荒木美也子 前略、田嶋陽子さま
書評:書く女〜田嶋陽子を読む
王谷晶、斎藤美奈子、北村紗衣、カナイフユキ、若竹千佐子、北原みのり、伊藤春奈(花束書房)、堀越英美
田嶋陽子ロングインタビュー “私”が生きるためのフェミニズム
マンガ
松崎りえこ 知りたい!田嶋陽子さんの“Her”ストーリー
座談会
斉藤正美✕山口智美✕山内マリコ✕柚木麻子「私たちが田嶋陽子を好き♥」な理由
TVと田嶋陽子
武田砂鉄 キレさせていたのは誰で、何を言っていたのか
柚木麻子 12歳が出合ったフェミニズム
山内マリコ 『そこまで言って委員会NP』観覧記
投稿コーナー 「田嶋陽子さんへの手紙」
連載
編集長フェミ日記 2019年7〜8月
LAST TIME WE MET 彼女たちが見ていた風景 宇壽山貴久子
私のフェミアイテム 河村敏栄
etc.bookshop通信
エッセイ
ユン・イヒョン「女性について書くこと――多すぎる質問と少しの答え」(すんみ 訳)
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責任編集:山内マリコ/柚木麻子
山内マリコ(やまうち・まりこ)
1980年富山県生まれ。大阪芸術大学映像学科卒業。2008年「16歳はセックスの齢」で「女による女のためのR‐18文学賞読者賞」を受賞。2012年、同作を含む初の単行本『ここは退屈迎えに来て』を刊行、地方に生きる若い女性のリアルを描いた。小説『アズミ・ハルコは行方不明』『かわいい結婚』『あのこは貴族』『選んだ孤独はよい孤独』、エッセイ『皿洗いするの、どっち?目指せ、家庭内男女平等』、短篇&エッセイ『あたしたちよくやってる』など著書多数。
柚木麻子(ゆずき・あさこ)
1981年東京都生まれ。立教大学文学部フランス文学科卒業。2008年「フォーゲットミー、ノットブルー」でオール讀物新人賞、同作を含む連作短篇集『終点のあの子』でデビュー。以後、女性同士の友情や関係性をテーマにした作品を数多く発表。2015年『ナイルパーチの女子会』で山本周五郎賞受賞。同作は、高校生直木賞も受賞した。他の著書に「ランチのアッコちゃん」シリーズ、『本屋さんのダイアナ』『BUTTER』『デートクレンジング』『マジカルグランマ』など多数。