毎号、新しい責任編集長がいちばん伝えたい“フェミ的テーマ”を特集するフェミマガジンの創刊号。
大手コンビニチェーンが、2019年8月末日までに「成人向け雑誌」販売中止する方針を決定したことを受けて、私たちの生活に欠かせないコンビニという場所に「エロ本」があったこと/なくなることについて、人気漫画家・田房永子が責任編集長となり、二度とないタイミングで60人のリアルな声を集めた一冊!
男性向けのエロだけが「インフラ」として当たり前のように置かれている性差別の構造や暴力性について、多方面から問題提起する内容です。
作家や漫画家、書店店長、「エロ本」編集者からの寄稿他、一般投稿による熱い賛否両論フォーラム、各社コンビニへのアンケート、もちろん田房永子によるエッセイ漫画も!
身近なテーマからフェミニズムを考える、新しい雑誌の誕生です。
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目次
特集/コンビニからエロ本がなくなる日
寄稿
コンビニのエロ本は誰のエロなのか 小川たまか
コンビニから女のエロがなくなった日 北原みのり
必要とする人、必要とされる場所 伊野尾宏之
コンビニからエロ本がなくなる日のおとぎ話 デジスタ小保方
ややこしいわたしの棲み処によせて ドルショック竹下
「オレ」が思う通りにならない社会を 武田砂鉄
ソフィズムとフェミニズム 瀧波ユカリ
エロを肯定したい私のエロコンテンツとの距離 水谷さるころ
平気な子どものために 少年アヤ
間近にあるエロ、遠い“性”。 安達茉莉子
さよなら、コンビニエンス・エロ 高橋フミコ
40人による賛否激論・投稿フォーラム
漫画
かつてコンビニにはエロ本があった
コンビニに抗議できなかった話 田房永子
レポート
エロ本の作り手にお話を伺う中で見えてきた巨大構造 清田隆之(桃山商事)
アンケート
「コンビニからエロ本がなくなること」について、コンビニ各社へお尋ねしました。
連載
編集長フェミ日記 2019年1〜2月
LAST TIME WE MET 彼女たちが見ていた風景 宇壽山貴久子
私のフェミアイテム 長田杏奈
NOW THIS ACTIVIST 01 福田和子
etc.bookshop通信
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責任編集
田房永子(たぶさ・えいこ)
1978年東京都生まれ。漫画家、ライター。2001年第3回アックスマンガ新人賞佳作受賞。2005年より男性向けエロ本、実話系雑誌、スポーツ新聞の風俗欄で連載を持つ。10年より「ラブピースクラブ」などの女性向けWEBサイトで連載を持ち、完全に意識がフェミニズムへシフトする。母からの過干渉の苦しみと葛藤を描いたコミックエッセイ『母がしんどい』(KADOKAWA/中経出版)を12年に刊行、ベストセラーに。他の著書に、男性中心社会における女性の苦しみにピントを当てた『ママだって、人間』(河出書房新社)、『他人のセックスを見ながら考えた』(ちくま文庫)など多数。