パリ発のマッサージオイル、ローションブランド「exsens(エクセンス)」。exsensのマッサージオイルは今までに見たことない、全く新しい驚きの商品でした。舐めたら美味しい味がして、ふーふー息を吹きかけるとあったかくなるなんて!誰がこんな素晴らしいアイデアを考えついたのでしょうか!
ラブピースクラブは2014年にexsensと出会い、その新しいアイデア、おしゃれなパッケージ、それから女性が女性のために作るセックスグッズという理念に意気投合して、すぐに販売をはじめました。
今ではリピーター率の高い、ラブピの人気定番商品となっています。
今回、私たちラブピスタッフは毎年ドイツで開かれるセックスグッズの見本市「eroFame」で、exsensの欧州マーケティング&セールス(M&S)担当のナタリーさん、そして北米セールスマネジャー担当のレベッカさんに会い、インタビューをしてきました。
見えてきたのは、彼女たちの抜群のシスターフッドなチームワークや、オーガニック製品を作る難しさ、各国の女性の性に関する悩み、問題、子供たちの性教育……。今の日本社会で生きる女性たちが抱える悩みに共通する問題もありました。
前・中・後編に渡ってのロングインタビューです。
■exsensという会社について
ラブピースクラブ(以下ラブピ):exsensのマッサージオイルを初めて試したときの衝撃!今でも鮮明に覚えています。それに他に類を見ない美しいパッケージデザインや、味の種類。ラブピスタッフ全員が大ファンなのですが、そもそもexsensはどうやって始まった会社なのでしょうか?
レベッカ:もともとNew Cosmeticsというexsensを作っているラボが大きな企業に買収されたの。この大企業が私たちの技術を買収したとき、オーナーが「君たちは何をしたいんだ?」って訊いてきたんです。「君たちのやりたいことをやろうじゃないか?」それで私たち自身のブランドを作りたいと言ったんです。私たちは誰も使っていないこの素晴らしい調合方法を持っているし、何かとても素敵なことをやりたい、と。
ナタリーは驚くべきセンスとスタイルの持ち主だし、美しいパッケージングについての鋭いアイデアを持っている。セクシーな製品は可愛くなりえない、というネガティブな意見に私たちは納得できなかったんです。私たちは皆、美しいものがほしいでしょ。だから彼女と一緒に、この美しいパッケージを伴った素晴らしいブランドを作りたかったの。実現できて最高の気分!
これが私たちの成り立ちなの。
ラブピ:似たような考えを持った人たちが集まってスタートしたブランドなのですか?
レベッカ:そうですね。実はブランドが始まったときに、私は他の会社に勤めていたのだけど、exsensの製品を見ていたんです。
「うわあ、これ、本当に素敵!」って感じだったの。誰かがこんなにも素敵なものを作っていることがとっても嬉しかったのね。味見をしてみたら、「わあ、本当に美味しいって!」(笑)。
そして数年後に彼らがスタッフを捜していると私に連絡をくれたとき、私はイエスと言ったの、あなた達の為に働きたいと。だって素晴らしい製品だって知っていたから。それにこのブランドはどういう未来に進んでいけるかって、自分の中にあるアイデアの声を既に聞いていたしね。
振り返ると、そうやって物事は起きるのよ。何か美しいものを作ると、もっと人々が集まってくる。だって彼らはあなたの作っているものに関心があって、アイデアや考え方をあなたに持ってくる、そしてそれが大きくなっていく。
現在、私たち(スタッフ、チーム)のほとんどは女性。マーケティング、製造、販売とね。私はこの環境が大好き。だって私たちはほとんどのものを女性向けに作っているから。なんだか、私たちの魂や心が製品を通して伝わるような感じ。私はこのチームが大好き!
ナタリー:ガールズパワーね!(笑)
ラブピ:女性スタッフというところでラブピととても共通していること、共有できることが多い気がします。ところで、ブランド名のexsensは造語ですよね?
レベッカ:exsensという名前はちょっと変わった名前だけど、「exquises sensations」に由来しているの。これはフランス語で英語では、「exquisite sensations」。「素晴らしい感覚」という意味で、このexとsenseを合わせてexsensになったの。
このブランドの背景にあるのは、最上の品質の素材で、みんなの体、喜び、幸せがOKになること。私たちの製品は、美味しい味がする初めてのウォームマッサージオイル製品!そうやってexsensは生まれた。そうやってスタートして、世界に出て行ったの。
■デザインパッケージ、フレーバーについて
ラブピ:exsensの製品はいろんな国で販売されているし、海外のショップに行って遠目に見ても目を引くのがexsensの製品です。この特徴的なパッケージデザインは何にインスパイアされたのですか?
ナタリー:アイデアは万華鏡なの。なぜなら万華鏡は見ている物の多面的な効果を増幅するから。万華鏡を覗き込むと、ビーズが多面的に見える。それが発想となったから、ここに万華鏡が使われているの。そして多面的なものとして見えるものは、まず体のパーツ、そして香り。
例えばこれ、モヒートには、体のパーツがあるの。そして鉱石入りマッサージオイルは石の色だけを変えた。そしてパフューム(12月ラブピ発売予定/新商品)はホログラムを使っている。これも万華鏡だけど、違う使い方。なぜなら、「exsens」=「exquises sensations」とは、あなたの感覚を多様に増幅する、という意味。だから万華鏡はexsensの名前やexsensの世界に合っているものなの。
レベッカ:私も知らなかった!とてもおもしろい話ね(笑)
ラブピ:万華鏡だったんですね!キラキラしていて綺麗だとずっと思ってました(笑)。今、香りの話が出ましたが、ベーシックなフレーバーからユニークなフレーバーまで、どうしてこの味を選んだのですか?
ナタリー:実は、最初に選んだフレーバーが2つのカクテルなのは知っていますか? 私たちはピニャコラーダとモヒートが好きなので、まずはこの2つ。そして3つ目にとてもクラシカルな味を選んだのは、ストロベリーやバニラは皆が好きでしょ。だから皆が気に入るような味を選んだの。
ラブピ:鉱石の入ったマッサージオイルもありますよね。
レベッカ:セックスオンザビーチ(11月ラブピ発売予定/新商品)については、幾つも幾つもフレーバーを試したの。フレーバーのバリエーションもたくさんあって、50人くらいがフレーバーを試したかしら。
最後は10〜12人くらいの小グループで決断したの。でも本当にたくさんの作業だった。長くかかったし、ある人たちは苛々してたし(笑)。ときにはそういうこともあるよね(笑)。でも本当に長ーい工程だった。
私たちの新しい香水も、長い工程を辿って、何回ものテスト、試作…、米国のオフィスで行ったのだけど、約45名くらいが、ブラインドテスト、つまり何を試しているのかわからない状態でのテストを行ったの。決まるまで大変だったけど、それでよかったのよ、うまくいった(笑)。
ラブピ:最大で50人のメンバーが試したのですか!どおりでバツグンに美味しいはずです(笑)。ちなみに各国で人気のフレーバーというのは違うものなのでしょうか。
レベッカ:アメリカでは、ストロベリーが今でもベストセラー。でもオーガニックグルメマッサージオイル ピーチ、そしてセックスオンザビーチ、どちらもピーチを強く感じるフレーバーで、よく売れています。
ナタリー:フランスでは口に出来るオイルのミントモヒートとストロベリー。そして鉱石オイルではアメジストね。
レベッカ:アメリカでも同じ。
ナタリー:刺激系のジェルだと、ジンジャー&ライチが米国では人気がある。
レベッカ:常に変わるの。いつも、人気が出てきたものがあると、すぐに次のものに人気が出る。この頃は急にラズベリーが人気。よくわからないけど(笑)。
ナタリー:日本ではどう?
ラブピ:この前まで暑かったからミントが一番です。冬はバニラが人気で、あとはプレイジェルのジンジャー&ライチも人気なんですよ。
レベッカ:そうなの?実は今、アメリカでもジンジャー&ライチがすごく人気があるの。
ラブピ:え!アメリカでも!意外です。日本でジンジャー&ライチが人気なのは、日本では生姜がとってもポピュラーだからなんですよ。何にでも生姜を入れて食べるんです(笑)。 (中編に続く)
exsensのインスピレーションは常に女性から生まれています。女性たちのために何か美しいものを作りたかった、というナタリーとレベッカ。
次回11月2日更新の中編では、昨年から新たに取り組んでいるオーガニック製品の開発と、オーガニック製品を通してナタリーとレベッカが女性たちに伝えたいこと、また、セックスグッズ業界で働くおふたりから見たフランスの女性、アメリカの女性とセックスグッズについてのお話を掲載いたします。