日本に帰国すると厄介なのは、周囲の韓国人にあれやこれや買って来てと言われることである。とくに年配の人は「日本製はいい」と信じて疑わないことが多い。今回は、一度しか会ったことのない夫の親戚から「象印の魔法瓶」、元同僚からは「なんでもいいからコンビニのおかし」、授乳中の友達からは「ノンアルコールビール」などを買ってくるよう命じられた。
若い人で一度でも日本に行ったことのある人は、日本のコンビニ崇拝者が多い。旅行に来てもコンビニ弁当ばかりを食べる友人もいるくらい。確かに韓国のコンビニは日本に比べると地味で、弁当もびっくりするぐらいまずい。会社勤めの頃も昼食にコンビニ弁当を食べる人を一回も見なかった。日本にいたときは、 自分のデスクでコンビニごはんを食べる人がすごく多かったのだが。
知り合いの韓国人男性によると、日本のコンビニと言えばエロ本だそうだ。私も日本に帰国する度につくづく思うのだが、棚のエロ本、堂々とし過ぎである。嫌でも目に入ってきて不快である。ところが長期で日本に滞在していると、これが普通になるので、環境って恐ろしいわ。日本の風俗はスゴいという韓国人男性も多いし、やっぱ日本ってとことん男に都合よくできているんだね。
さて、最近は夫の友達が旅行で東京に行くらしく、いろいろ調べてあげてと言われている。
日本語も話せず、日本に行ったのは昨年、大学院の学会の用事で一度だけという1982年生まれのヨンホ君。まあ力になってあげようと思い、何がしたい?と尋ねると次のような回答がかえってきた。
○ ロリ系フィギュアを買う
○ 「孤高のグルメ」(ドラマ)に登場した店に行く
○ 「スラムダンク 」の舞台である鎌倉へ
○ メイドカフェに行く
○ 甚平を着たい
○ ガンダムに会いにお台場にいく
というものだった。いわゆる韓国のオタクであった。結構びっくり。32歳でこれかぁぁ!
旅行コンテンツのアドバイスやお手伝いをする気が失せた。
日本人の友達が、韓国=焼き肉、買物、アカスリだと思っているように、彼にとっては日本=ロリ、メイド、ガンダムなんだろう。
でも、よく考えたけど、今の私は韓国の人に日本のなにを紹介してあげたらいいのか分からない。
嫌韓流で沸くこの国に来るとただただ悲しくなるばかりだ。
無機質なのに欲望がギラギラ陳列しているコンビニも気持ち悪いよ。