自民党の総裁選に野田聖子さんが立候補を検討していることが話題になっています。
「義を見てせざるは勇なきなり」って言って似合う政治家って今どれほどいるんでしょうか。かっこいいなぁ。
韓国では朴槿恵大統領が誕生し、アメリカでもヒラリー・クリントンさんが次の大統領選の民主党指名の本命と目されている。野田さんが次の総裁選で勝てるかどうかはわからないけど、野田さんのチャレンジで勇気づけられる人も少なくないはず。日本もそう遠くない将来、女性首相が誕生するのかもしれないなーなんて思っちゃいました。
その一方で、相変わらず女性蔑視男もしっかりのさばってますねー。
鹿児島県の伊藤祐一郎知事が「(女性の高校教育に)サイン、コサイン、タンジェントを教えて何になるのか」、「それよりもう少し社会の事象とか植物の花や草の名前を教えた方がいいのかなぁ」と発言していたことが報道されています。
伊藤知事は「口が滑った」「自分もサイン、コサインを人生で使ったことがない」などと釈明してますが女性蔑視というだけじゃなく、この人、教育の意義について何も考えてないんだなーって感じました。実践的な知識を身につけるだけが教育じゃないでしょ。自身は東大法学部を出て官僚になるという、もっとも日本の教育の恩恵を受けた一人であるはずなのに。本当に残念な人ですね。
ノーベル平和賞を受賞した人権活動家のマララ・ユスフザイさんが国連でのスピーチでこんな言葉で子どもや女性が教育を受けることの大切さを語ってました。
「1人の子ども、1人の教師、1冊の本、そして1本のペン、それで世界を変えられます。教育こそがただ一つの解決策です」
誰かの奴隷にならないために、自分で人生を選択できるようになるために、好きな人と自分の意思で結婚するために、貧困に陥らないために、豊かな人生を送るために、教育だけが救う手立てだと言っています。
もちろん社会で今起きていることを理解したり、花の名前を覚えることも大切だけど、日々の暮らしで使わなくても、世界がどんな風にできているのかを理解するために数学や哲学を学ぶことは絶対に大切なはず。そして、それは男の子も女の子も同じですよね。
しかもデバ子は理系出身なので、自分が一回も使わなかったからって、数学を学ぶ意味がないって断定するの、やめてほしい!!自分ができないから否定するって、ただの伊藤さんのコンプレックスだと思うんだけど。
はぁ、なんか希望と日本の残念な現実を一気につきつけられた1週間でした。
「女に学問はいらない」って言葉がどれほど多くの女性の学ぶ機会をうばってきたかを考えると、伊藤知事の失言は「口が滑った」では片付けられないとてもとても重い言葉のように感じます。時代錯誤な人だなー、って笑えない。
それは年配の女性だけじゃなく、今も「女の子だから●●でいい」「女の子は頑張る必要ないのよ」って、優しい言葉に姿を変えてまだまだ女性を生きづらくしていることの証拠でもある気がします。