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大流行中の「ダメよ~。ダメ、ダメ」。これって「イヤよイヤよも好きのうち」と同じこと?

栗林デバ子2014.12.12

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「ダメよ~。ダメ、ダメ」
「いいじゃ、ないのぉ」
今年の流行語大賞にも選ばれた日本エレキテル連合のこのネタ、会社の忘年会やらで、たくさん取りあげられていることと思います。
子どもたちの間でも禁止令が出るくらい大ウケらしいのですが、デバ子はおだやかな気持ちで聞くことができません。飲み会の隣の席で、男の人が「ダメよ~ダメ、ダメ」って笑いながらマネしているのを見て、ゾワゾワッと鳥肌が立ちました。
これって、「イヤよイヤよも好きのうち」ってヤツですよね??
そんなに面白いか?!
もちろん、今の時代とミスマッチだからこそ、みんな笑っているんだと頭ではわかるんだけど、笑うことができません。
12月11日、ゴルフの教え子だった女性(当時18歳)に乱暴をしたとして準強姦の罪で強制起訴されたゴルフ指導者(64歳)に対し、福岡高等裁判所は無罪判決を言い渡しました。
以前、ここで書きましたが、女性は高校卒業を控えたある日、男から「こういうとこ来たことあるか?」「社会勉強や」とホテルに連れ込まれました。
ずっと信頼して指導を受けていた人で、まさか自分に性的な関心を向けているとは思わなかった。恐怖と混乱、「やめてください」と言ったら「自意識過剰だよ」と笑われるんじゃないかと思い、体が固まってしまった。
検察は「抵抗しようと思えばできたのにしなかった」と不起訴処分にしましたが、一般市民の目で検察の処分を判断する検察審査会が性犯罪としては全国で初めて強制起訴しました。
ところが、一審は、「DVのような強い支配従属関係にあったとは言えない。女性が人間関係を壊さないため、主体的に抵抗しなかった可能性も排除できない」として無罪を言い渡しました。
準強姦罪とは、女性を抵抗不能や心神喪失状態にして、またその状態に乗じて姦淫した場合に成立します。女性は抵抗不能の状態ではなかったと認定したんです。
今回、裁判所は信頼していた指導者に裏切られ、精神的混乱から女性は抵抗できない状態だったと認定し、男の行為を「卑劣な行為だ」と指弾しました。
ところが、「男の側が女性が抵抗できない状態だったと認識していなかった可能性がある」として無罪判決を下したのです。
いやー、この国で女として生きていくのは本当に大変ですね。
以前、牟田先生がコラムで、日本の強姦罪が明治以来ほとんど変わっていないとても古いものであることを指摘されてました。いまだに、強姦罪に問うには、いかに女性が抵抗したかをしめす証拠がなければ難しいと。その背景には、女性は父親や夫の財産であるという家父長制がある。
いうまでもなく、女性の体は女性のものでしょう。
なぜ、なぜ女性は抵抗したり、心神喪失状態だったりするだけでも大変なのに、その意思やら状態がしっかり男に伝わったかどうかまで気にかけなければならないのか。マジ、ふざけんな!!
「イヤだ」「ダメだ」と言っても、その意思がちゃんと男が理解しているかどうかいると伝わっているかどうかまで、女が責任を持たなきゃいけないなんて。
イヤだと意思を示したかどうかではなく、女性、双方の同意が確認できないのに性行為をしたら、それは強姦であるとデバ子は思います。
女性の体は女性自身のものである。それを勝手に侵されることは、何人も決してあってはならない。
確認ですけど、女性に「イヤよ~。ダメ、ダメ」って言われたら、それは本気で嫌がっているので、男性のみなさん、そこんとこ、よろしくお願いします!!

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