やっぱりというか案の定というか・・。出ましたね。
「涙のヒロイン塩村文夏 華麗なる履歴」「たけしの熱湯コマーシャルでビキニ写真PR」「恋から秘話「別れた男から1500万円」(週刊文春)
「不倫報道!複数の婚約者!」「実は女の敵だった。美人都議の白いスネの傷」(週刊新潮)
こういう時、本当にメディアの質って問われますね。
セクハラの被害者であるにもかかわらず、女性の容姿や女性がいかに性的に奔放であったか(のように)が報じられる。これ、もっともゲスい、絶対やってはいけないことでしょ。
それより、鈴木あきひろ議員が本当に議員にふさわしい人間なのか。鈴木議員以外にセクハラ発言をしたのが誰かをきちんと取材していただきたいんですけど!!
セクハラを訴えた被害者が二度にわたって傷つけられ、しかも政治家としての資質とはまったく関係ない、女性であることでバッシングを受ける。
しかも、嫌らしいのは「実は女の敵だった」というような、あたかも女性からの攻撃をあおるような見出しをつけているところです。
セクハラしたのは男なのに、あたかも同性である女たちの戦いにして、自分たちは上から見物しよう、という感じ。男たちのニヤニヤ笑いが透けてみえるようで、すごく気持ち悪い。
メディアも含め、いかに日本が「セクハラ大国」か、社会の縮図を見ているようです。
6月20日、アメリカ国務省が人身売買に関する2014年の報告書を出しました。
そのなかで日本は、女子高校生とお散歩できるJKお散歩や、今も大勢の日本人男性が東南アジアやモンゴルの児童買春ツアーに行っている、と批判されています。人身売買禁止法をつくるなど、何らかの措置をとるべきだとも。
実は日本ってセクハラ大国であるだけでなく、人身売買大国でもあるんですよね。
今から10年前の04年にも、ダンサーや歌手として入国した外国人女性が実際は売春を強要されているのに放置している、「人身売買の温床」だと糾弾されています。
アメリカから叱られて、やっと入国管理局はダンサーなど興業ビザの発給を厳しく
するようにしました。
その変わり身の早さ、外圧への弱さにも驚きですが、
それから10年たっても、やっぱり国際的には甘いと言われているんです。
セクハラと人身売買、一見関係ないように見えるけど
デバ子、男の性欲への過度な寛容さ、女性への蔑視という意味で根っこは同じように思います。
なぜこんなにも日本は男の性欲に、男に優しく、女性に冷たいのでしょうか。
東京都議会は6月25日、他のセクハラ発言の主の特定を求める決議案や鈴木あきひろ議員の辞職を求める決議案を「反対多数」で否決しました。
こんな状況で、信頼回復や再発防止に努めるというけど、絶対にできないと思う。
だって、発言主を特定しなくていい、ってことは、都議会は、自民党はセクハラを容認するという決意表明でしょう?
セクハラや差別発言をした上、ずーっとウソをついていた人間を議員にふさわしいと考えているということなんですよね?
セクハラやじを飛ばした時に議場で笑った人たちは今もまったく状況を理解していない、何も変わっていないってことです。
街にはヘイトスピーチがあふれ、セクハラや人身売買が横行する・・・。
そんな国でいいんですか?決して差別を、セクハラを許さない国であることを示すためにも、厳しい処分をすべきでしょ。
でも、日本は絶対、中からは変わらないんだろうなぁ。人身売買もアメリカから叱られるまで何の対策もとらなかったんだから。
アメリカ国務省のみなさん、ついでに都議会も叱ってもらっていいですか?
【栗林デバ子・くりばやしでばこ】
週刊誌記者。事件や裁判、犬とK-POPをこよなく愛するおひつじ座。シンガポールの動物園でハダカデバネズミを見てから、その怪しい魅力にハマっている。
ひっそり土の中から世の中にキバをむくデバ子・・・。