わたしの母が急逝した。
彼女はとても羞恥心がある人だった。
入院の後半は全身に水が溜まり心臓は特大サイズになって、ほとんど意識朦朧とした状態だったのだが、
そんな中でもオムツに排泄することに抵抗していた。
覚醒時には、動けないのにトイレに行こうとまでしていた。
亡くなるまでの2年間、父が介護をしていた。
重度の貧血、両手が殆ど動かないという二重苦だったので、風呂は難儀していた。
しかし彼女は夫に背中を流させても、
下半身はタオルでガードし、チラリとも見せなかったという。
そういえば、
家族でドラマを見ていてベッドシーンが出てきたら、咳払いとともに必ずチャンネルを捻ったのは母だったな。
羞恥心に合わせて多方面において潔癖な人だったなと、改めて。
そんな人がいる一方で、さらけ出すことに抵抗の無い人もいる。
ある日酔っ払った友人が、トイレに行ったっきり待てど暮らせど帰ってこなかった。
彼女はプロの酒飲みと言ってもいい程、酒が大好きで酒を生き甲斐にしている。
猿も木から落ちる。
プロもトイレに立てこもる。
いくらノックしても出てこないので、
心配し外から鍵を開けたら、
お尻を出して便座に腰掛けたまま寝ていた。
呼んでも、叫んでも、揺さぶっても目を覚まさない。
尻を丸出しにしたまま。
はい、誰もやろうとはしないから、
わたしがやりましたよ。
お小水あとを拭き、
パンツをはかせ。
硬いガードルまで履かせましたよ。
翌日、言われた言葉は、
「ごめんね。反省している。」
え、これだけ?
「もう酒はしばらく辞めるわ」
・・・。
セックスする相手でもない、
ましてや浴場でも無い場所で、
他人のまんこ(付近)を拝むとは思わなんだ。
わたし自身、排泄の処理をしてあげることにそう抵抗は無いが、
普段から顔を合わせる友人だから、相手がわたしに対して気まずくなるんじゃないかなと思ったし、
もし逆の立場ならば舌を噛み切りたくなるだろうな、と。
ところがケロっとしている。
苦笑はするがケロっとしている。
プロの酒飲みは、酒の失敗に対して羞恥心が無いのだ。だから今日も果敢に酒に対して挑んで行けるのだ。
ハート強し。
そんな彼女だが、
セックスの話を事細かにすることには羞恥はあるようだが(笑)、
ちゃんとイケると言う。
良すぎるくらいだと言う。
羞恥心を解き放つコントロールが上手だと人生楽しくなるのだと、彼女を見て実感する。
果たして母は…?
なんてつらつら思い巡らせていたが、
羞恥心が皆無なのは大問題。
そう、安倍政権。
嘘で嘘を塗り固め世界から批判されても、どこ吹く風。
取り巻く人々も厚顔無恥。
ちなみに母が調子を崩したのは安倍政権発足から。
病床に於いても政権の動向に憤っていたから、
死の間接的原因は安倍に有りとわたしは信じて疑わない。
だから、母の弔いの為にも政権を倒さねばならぬのだ(わりとマジ)。
やあやあ我こそは、恥知らず安倍の倒閣を熱望する者也ーっ!
そういえば、羞恥心って名のグループに、
安倍シンパも居ったな。
ああ恥ずかしい。