お盆には地獄の釜が開くから、海水浴はNG……なんて、子供の頃にお祖母ちゃんに聞かされた気がするけど、イマドキ気にする人も少ないわよね。
会社の夏休み、同僚に誘われて海辺のBBQに来た私。
幸い天気は良好。真っ青な空と眩しい太陽、沖に輝く白い波に、テンションがあがる。だけど、肝心のBBQはサイテーだった。
人畜無害だけが取り柄みたいな同僚クンだけに、友達連中もオタクすれすれの地味な会話下手ばかり。私は誘っていた友達にドタキャンされて、別の課の女の子との話もはずまない。
おまけに、事前に参加費を徴収されたってのに、フードもドリンクも全然足りないの!
ちょっとは期待して、新しい水着を買ったのがバカみたい。
缶チューハイ一本を飲んでほろ酔い加減だったこともあり、私、さりげなくその場を離れたの。
カップルが目につくとイライラするから、海水浴場のはずれにある、漁船溜まりの方へ行ってみた。
ゴツゴツした岩場の先に延びる突堤。
そこへ、早朝から船出していたらしい小さな漁船が帰ってくるところだった。
釣りには詳しくないけど、乗り合い漁船っていうのかな。一人客もいれば、二、三人のグループもいた。
それぞれクーラーボックスや釣り棹を持ち、長靴からサンダルに履き変えたりしながら、釣果について声高に話し合ってる。
私なんかより、ずっと楽しそう。
羨ましさにため息をついていると、最後の一人客が、船頭さんに誘導されて突堤に降り立った。
長靴が食い込むほど、筋骨隆々の太い脛。ゆったりした短パンからは、はち切れそうに張った腿が覗く。
厚く盛り上がった胸板が、普通サイズのスイムベストでは包みきれないのか、ばっちり見えていた。
海の男と同じくらい灼けた顔に、少年のような笑顔が浮かんで……まさか、あの釣り人……。
そういえば、以前ネットで見た気がする。
日本を代表するアスリート・四条丸駆クンは、趣味のひとつに釣りをあげてたんじゃなかった!?
私、思わずフラフラと歩き出していた。チューハイの酔いがまだ残っていたのかしら。
「……釣れました?」
ふだん、見知らぬ男性に自分から声をかけたりする方じゃないのに、自然に言葉が出てた。
かがんで長靴を履き替えていた彼が、顔を上げて私を見た。さっきの輝くような笑顔を浮かべて、
「けっこう釣れたよ……見てみたい?」
ベストを脱いだ彼の背中は、なめし革みたいに艶やかだった。乾いた海水の跡が、ガラスのかけらのように輝いて、ものすごくセクシー。
後ろを歩いていると、お尻や腿の筋肉の動きにゾクゾクしちゃう。
突堤の付け根の、大きな岩場の隙間に入った辺りで、彼が振り返った。
「その水着、似合うね」
「そ、そうかな? 今日、初めて着たんだけど」
白地にハイビスカス柄のバンドゥー。胸の谷間は見せるけど、膨らみはフリルで隠す、上級セクシースタイルを狙ってた。
BBQでは見せる気にもならなかったけど、彼になら……。
気持ちが伝わったように、彼は逞しい腕を伸ばして、私のパーカーを肩から落とした。
「あんッ!」
彼、そのまま私のウエストを撫で、フリルの下に掌を滑らせて、バストを揉んだ。ちょっと乱暴だけど、弾力のある太い指先の刺激がたまらない。
「んんっ、ふっ……んああ……」
どんどん、声が出ちゃう。
身悶えているうちに、彼の股間に目が行った。思わず身体をかたくして、ソコを凝視した。
アスリートって、アソコも鍛えてるのかしら。
短パンからニョッキリと、シルエットが突き出している。亀頭なんて、小ぶりのミカンくらいあるかもしれない。
あんなの、クチに入るの!?
「……試してみる?」
また、気持ちを読んだように、彼が囁く。熱い手が、すこし強引に私の肩を押し、私は彼の股間にすがりつくような格好で岩場に膝をつく。
辺りに漂う熱気と、潮の匂いに頭がクラクラしながら、彼の短パンを降ろす。とたん、潮の匂いが強烈になった。
真っ黒い剛毛からそびえ立つ、反り返ったペニス。サオの肌まで灼けた肉剣に、赤黒く血管が浮かんで、別の生き物みたい。
私、衝動にまかせて限界まで口を開いた。亀頭全体を、広げた舌で覆い、夢中で味わった。
美味しい。しょっぱくて、カタくて、サラミを舐め回しているみたい。サラミと違うのは、すごく熱くて、中がドクドク脈打っているところ。
大きな亀頭をなんとか含むと、あとは割と楽。私、わざとジュポジュポ音をたてて、彼の分身を煽った。
「ぉお、すっごい、熱くてキツくて、気持ちイイよ……っ」
上目を遣うと、彼は私を見下ろして目を潤ませてる。厚い掌が私の肩と頭に乗り、いやらしく撫で回す。
まるで口の奥にアソコがあって、中と外から犯されているみたい。
上顎と舌を、彼のカリでゾリゾリとしごかれると、背中がゾクゾクする。よだれがあふれると同時に、股間の奥からもトロトロあふれてくる。
フェラがこんなに気持ちイイなんて、知らなかった。
「ふヴォッ、んぼっ、ぉお……」
私、喉奥から獣みたいなよがり声を出しながら、大きく頭を前後して、彼を責め続けた。責めながら、もう自分もイキそうだった。
飲ませて、おクチマ○コに、あなたの、熱いのぉを……ッ!
口を塞がれていなければ、そう叫んでた。
「姉ちゃん、大丈夫か、熱中症か!」
彼が、急にオジサンくさい口調で言うと、私の肩を支えなおした。彼じゃなくて、さっきの船頭さんだ。
私、炎天下の突堤をフラフラ歩いていて、船との隙間に落ちそうになってたんだって。
……叫ばなくて、よかった。
釣り客はとっくに帰ったらしく、どこにも見えなかった。
そのつもりはなかったけど、アソコの火照りを沈めるためには、海に入るしかなさそう。海中オナニーって、燃えるかな?
そんなことを考えながら、私、仲間の方へ戻っていった。