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3月8日は国際女性デー💐 本から学ぶ女性の権利

ラブピスタッフ2025.03.06

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毎年3月8日は、国際女性デーです。日本でもさまざまなイベントやキャンペーンが行われるようになり、活発化しているからこそ、国際女性デーについて今一度考えてみませんか。

世界の女性たちの連帯によって制定された

国際女性デーは、1977年に国際連合(国連)によって制定された記念日です。

その起源は、1908年にアメリカ・ニューヨークで行われた、女性労働者たちが労働環境の改善を求めたデモから始まります。そして、1910年には、“女性解放運動の母”と呼ばれるクララ・ツェトキンを筆頭に、女性の権利を訴える国際的な記念日を設けることが提唱され、1911年にはオーストリア、デンマーク、ドイツ、スイスで初めての国際女性デーの記念行事が開催されるなど、各国の女性たちの連帯によって正式制定につながりました。

現代においても、国や文化、言語、政治の壁などに関係なく、女性たちの活躍とその成果を称え、女性の地位向上、性別による差別の解消などを目指す、国際的な連帯と行動、対話の機会となっています。



女性の強さと優しさを表しているミモザ

国際女性デーは、ミモザの日とも呼ばれています。第二次世界大戦後、イタリアの女性運動団体によって「ミモザを女性の象徴に!」という動きが起きたことから世界中に広がったとされています。現代でもイタリアでは、母や妻、恋人など、男性が身近な女性にミモザを贈る習慣があります。

数ある花のなかからなぜ、ミモザだったのか。イタリアでは、寒い冬を超えて鮮やかな黄色い花を咲かせるミモザは、春の訪れを象徴する花であり、女性の強さと優しさを体現している花として親しまれているそうです。

日本でもミモザの日が知られるようになり、ミモザをテーマにした取り組みは活発化しています。ミモザカラーのアイテムの限定発売や、香りで表現しているアイテムもありますよね。フラワーショップにもミモザがお目見えするとあって、さまざまな場所がミモザカラーに彩られているのを見ると、自然とほがらかな気持ちになります。

国際女性デーに読みたい3タイトル

そして、国際女性デーをきっかけに、女性の権利やジェンダーについて学びを深めるのもおすすめです。例えば、本を通して、歴史を知ること、女性たちの頑張りに触れることは新たな気づきや学びが得られる機会。

そこで、ラブピースクラブが運営するシスターフッド出版社である『アジュマブックス』より、国際女性デーをテーマに3タイトルをピックアップしました。気になるタイトルをぜひ、チェックしてみてください。


「生理を、仕事にする。〜台湾の生理を変えた女性起業家たち〜」
ムーンパンツ(Gomoond)編 小島あつ子 訳 北原みのり 解説



近年、台湾が生理先進国と呼ばれているのを知っていますか? 日本ではまだまだ紙ナプキンが主流ですが、台湾では生理用品の選択肢はどんどん広がり、女性たちはより自由で快適な生活を手に入れています。

その背景には、「女性たちが女性たちのために」立ち上がったムーブメントがありました。本書は「自分の生活をもっと幸せに、もっと自由にしたい」と願う女性たちが、自ら起業し、成功をつかみとった実話です。

「台湾生理の母」と呼ばれたヴァネッサ、子どものおむつからヒントを得て布ナプキンを開発したチェリー、クラウドファンディングを成功させ、のちに台湾初の吸水ショーツを作るフィオナとユアンイー。彼女たちはいずれも「自分たちが本当に使いたいものを作ろう」という思いで事業を始めました。男性社会が作った規制や法律、そして生理は「けがれ」という偏見と戦い、女性たちのリアルな声を元に試行錯誤しながら商品を開発していきます。そして、彼女たちの成功は社会全体の生理に対する意識さえも変えていきました。

昔は「隠すもの」「恥ずかしいもの」とされた生理が、今では「オープンに話して、自分に合ったケアを選ぶもの」へと変わっていったのです。女性たちの選択肢が増えただけでなく、生理について、そして自分の体や心地よさについて話すことは当たり前になってきているんです。

台湾の女性たちが起こしたこの変化は、日本にも大きなヒントをくれます。私たち一人ひとりが「もっと自分らしく、もっと快適に」と願うことで、新しい未来が広がっていく。そんな世界を作っていきましょう!


「中絶がわかる本」
ロビン・スティーブンソン 著 塚原久美 訳 福田和子 解説 北原みのり 監修

「私の身体はわたしのもの(My body, my choice)」——この言葉が、いまだに簡単に認められない現実があります。トランプ政権のアメリカでは中絶の権利が後退し、日本でも中絶薬の承認は遅々として進みません。依然として女性の自由は制限されたままなのです。

ロビン・スティーブンソン著『中絶がわかる本』は、世界中の女性たちが安全な中絶を求めて闘ってきた歴史と現状を、豊富な資料とグラフィックでわかりやすく解説しています。日本の状況についても、塚原久美さんや福田和子さんの解説が加わり、現実がよりクリアに見えてきます。さらに、翻訳者である塚原さんのコラム「中絶再考」はラブピコラムでも好評連載中!あわせて読むことで、より深い理解につながります。

2024年に公開された映画『ジェーンの世界』や関連書籍の刊行で、この問題に関心が集まる今こそ、改めて声を上げるタイミングです。歴史と今を知り、未来の私たちのために考えてみませんか?


「道一つ越えたら崖っぷち」
ポムナル著 古橋綾 訳 李美淑 監修 北原みのり 解説



ポムナル、著者のペンネームは暖かい「春の日」を意味しています。本書は性売買経験当事者の著者が自らの体験を綴った手記です。1988年のソウルオリンピックから20年間、性産業の中で生きてきた著者が、搾取のシステムや暴力に満ちた現実、そして買春男たちの真実の姿を克明に描いています。

この本が示すのは、性産業が特定の女性だけの問題ではなく、女性を軽んじる社会そのものが生み出した構造であるということ。著者は脱出後、トラウマと闘いながらも、同じ経験をした女性たちのためにシスターフッドの活動を開始しました。

「私は絶対にその道に入らないと言い切れるのか?」——小説家チェ・ジニョンの推薦文にもあるように、この本は私たち自身の価値観を問う一冊です。

「セックスワーク」という言葉に違和感を覚えたことがある方にもぜひ読んでほしい本です。性売買は本当に「仕事」と呼べるものなのか? それとも、社会が女性の貧困と選択肢のなさを利用して成り立っているのか? 彼女たちは「勇気ある」「特別な」女性ではなく、私たちと同じ、一人の人間なのです。 本書を通して、今一度考えてみませんか?

同じく性売買経験当事者、爪半月さんによるコラム「棚卸日記」も好評連載中です。合わせてぜひお読みください。

 

国際女性デーに寄せて——私たちの声が未来をつくる

「私たちの身体は、私たちのもの」。中絶の権利を求める闘い、性産業の搾取と対峙する声、そして女性たちが自らの手で自由と幸せを切り拓いた生理の革命——これらはすべて、私たちが「生きる権利」を手にするための闘いです。そしてそれは始まったばかりです。

世界のどこかで、そして日本でも、いまだに変わらない現実があります。でも、私たちはつながることで力を生み出せます。声を上げ、支え合いましょう。

一人ひとりの声が、やがて大きな波になる。変化を起こす力は、私たちの中にあります。すべての女性が、自分の人生を自由に選び取れる未来を、LOVE PIECE CLUBとアジュマブックスはこれからも目指し続けます。

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