【ヒーロー現る】
10月24日に、高田ゲンキという漫画家の方が、
”男女間の友情は「男性側が女性視点を想像できる」場合のみ成立しうる。例えば、出会った瞬間性の対象としてのみ見られて快い女性はいないはずだけど、実際は男性の多くがそういう視線で女性を見る(逆は少ない)。異性として魅力的でも、まずは性別を超えた敬意を持って友達になるのが人としての礼儀。”
”↑この考えが広まって、日本人男性のマジョリティの意識が変わったら、特に女性にとっては社会の快適度が格段に上がると思うので、なんとか超拡散されてほしい。”
とツイッターに投稿し、えらく賞賛されていた。正直なところ、「男たちよ! 初対面でパンツを脱ぐのはやめような!」くらいの文章にしか受け取れず、この程度の発言で「ジェントルマン!」ともてはやされることがめちゃくちゃ羨ましかった。
男性が性差別について意見することへのチョロさには嫉妬しかない。
なぜなら、ずーーーっと男性に対して、「いちいち女性を性的な目で見るな!」と言ってきた女性は、「おまえみたいなブスババアは対象外だよ! 安心しろ!」という旨のメッセージが大量に届いたり、「#まなざし村」「クソフェミ」などのレッテルを貼られ、ひどい時には「自意識過剰なブスババア」としてまとめサイトを作られ大拡散されてしまうからだ。
そういった背景があるので、彼の投稿にフムフムと頷く男どもを見て、「待て待て」と、複雑な心境になる人がたくさんいるのは仕方があるまい。
もちろん、高田氏が悪いわけではないし、
”こういうキレイゴトを言う男が一番スケベ。ぬけがけして女とヤりたいだけ”
などと嫉妬を受けていて、男がマトモなコトを言う大変さもあるのだとは思う。
ぶっちゃけぜんぜん大したことないけど。
【わたしの努力はなんだったんだ!】
高田氏は、女性が親しくもない男性から性的な目で見られる不快感を、
”自分はまったくその気が無いのに、自分よりふた回りも体格のでかい屈強な男性同性愛者に、舐めるような視線を全身に這わせられるのに近いと思う。その上、一方的に口説かれたり触られたりしたら更に怖いはず。我々男性は、女性にとっての自分がそのような恐怖を与え得る存在だということをまず自覚しないといけない。”
と表現した。
このコラムのタイトルにもなっているボールクラッシャーは、
”男だっていつもゲイにケツを狙われたてたらイヤだろう”
みたいなことを言っていた女性たちが「それはホモフォビアだ!」と批判されまくっていたから生まれた面がある。確かにゲイがやたら性に積極的というようなステレオタイプを広めるのは良くないし、PC的にアリな方法で痛みを分からせることはできないか? と考え、わたしなりに立場の違う人を踏まないように配慮したのだ。
しかし、いくら高田氏が偏見を助長する表現をしようが、ほとんど批判されていない。「わたしの努力はなんだったんだ!」と、思わざるを得ない。
【女の意見はなかなか通らない】
ツイッターでオタクの悪口を投稿したことで反感を買い、殺人予告が相次ぎ警察沙汰になった友人曰く、
「オタク叩きで有名な男のアカウントと、ほとんど同じことを言ったんだけど、自分だけがめちゃくちゃ攻撃された」
とのこと。「女が厳しめの意見を言っている」ということ自体に、「ナマイキな!」と反応してしまう人がけっこう多いのではないか。
市民運動の場では、自分の提案となると相手にされないのではないかという懸念から、自分の意見を男に言わせているという女性がいた。
出先でおむつが足りなくなってしまうと、数十枚入りのパックしか売っていないことに、多くの母親が困っていたが、ずっと改善されてこなかった。しかし、男性が提案したことによって、すんなり少量のおむつが買える自販機ができたというニュースがあった。
性犯罪撲滅に対しても、男が発信するとほとんど反発されない。
前回書いた養育費未払いの件は、「女の問題」だとされているから、未払い率8割以上がキープされたまんまだ。
「女が困っている」ことに対してでさえ、女の意見は聞き入れられないのか! とちょっとヤル気を失っている。
【永久凍結されちゃいました】
高田氏が賞賛されている中、ホモフォビアにならないように注意を払いまくっていたわたしのツイッターアカウントは永久凍結された。今のところ原因は分からないが、わたしの凍結に歓喜するクズどもが、「暴力的だ」「男性差別だ」と、違反報告をしまくったようだ。
わたしの言ってきたことは、高田氏の言っていることよりも「差別的」ではない。わたしの表現がハードに見える人がたくさんいるのは、
「女性は道徳的であって然るべきだ」
「女性は丁寧に抗議すべきだ」
という偏見のせいではないか。
なんてこった! 男性からの発信でしか世の中は変えられないのか! これがジェンダーギャップ指数114位ということだ。
もうヤダ! 好きにしろ