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幸せな毒娘 Vol.47 ダメ男生産国③ みんなのお母さん

JayooByul2024.06.26

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韓国ではあるYouTuberがミルヤン(密陽)事件の加害者の身元を明かしたとして大騒ぎです。
ミルヤン事件とは、2004年に男子高生44人(取り調べにすらならなかった加害者まで合わせると119人)が一人の女子中学生を暴行した後レイプ、またそれを撮影し脅し約一年間レイプし続けた凶悪な犯罪事件でした。被害者女性は約5人いたらしいのですが皆証言を断り、実際に事件として成立したのはその女性一人だけだったといいます。
しかしとても犯罪者に優しい韓国の法律のお陰で、前科がつくような処罰を受けた加害者はたった一人。その一人すら他の事件に関わってたまたま処罰されただけで、それがなければ他の加害者と同じく無罪同様の軽い処分を受けたでしょう。
それに韓国ではこれだけ凶悪な犯罪を犯した犯罪者だとしても、それが男だった場合は顔も名前もなかなか公開しません。自殺や殺害された被害女性の顔は簡単にマスコミで取り扱うのととても対照的です。

そのため今回そのYouTuberがしたことはとても大きな話題性がありました。身元が明かされた加害者の一人は会社をクビになったり、周りの人から叩かれたりしているようです。
しかしその一方で、また韓国社会の不思議な動きが目立つようになりました。加害者は皆とっくに名前を変え、良い職場に就職したり、家のビジネスを継いだり、既に結婚して娘を持ち「幸せな家庭」を持っていたりと、とても過分な生活を楽しんでいるようです。が、そこでどうやらまだ結婚できてない男たちがいたらしく、彼らを庇う人たちが出てきたのです。

「その人はもうすぐ結婚予定なのに何故わざわざ大事にするのか。式場まで全部予約した後にキャンセルするのがどれだけ大変か分からないのか」

との理由でした。
事件の規模が規模だったため、ミルヤン出身の男は結婚相手としては絶対避けた方がいいとの話まで出てきている最近、ミルヤンのママ友コミュニティーでは焦りが出ているようです。
彼女たちは「自分たちの息子はどうすればいいのか」と息子たちの心配をしていました。 加害者たちの年齢はちょうど35歳から38歳と、韓国では男の結婚適齢期と呼ばれる年だからです(息子が30代半ばを超えているのに未だにママ友コミュニティーに入っているのも恐ろしいですが)。事件に関わってないとしても、その年の息子を持った母たちはどうやら被害者よりも結婚できないかもしれない自分の息子たちが心配な様子です。

加害者と同年代の息子を持っていない女性たちのリアクションもあまり差はありません。「ミルヤン出身」というレッテルが貼られただけでいずれ自分たちの息子も不利な目にあうかも知れない。そう思ったのか、「まだ未成年者の時の一瞬の過ちなんだから、そこまで厳しくする必要はないんじゃないか」とサイコパスになったかのような発言をしています。

ですが、それは当たり前な結果なのかも知れません。事件が起きた当時行われた町の住民のインタビューでは住民の62%がその事件は被害者女性のせいだと答えていました(※参照)。そういう人たちが結婚し息子を産んだのですから、そうやって加害者に寄り添う思考をするのもおかしくありません。
そこでその時代を過ごした女性たちは、傍観者であり被害者の女性に二次加害をしてきた加害者でもあった。それが20年という長い時間が経った今も何も変わらず続いているのです。

被害者女性は当時、集団レイプの被害者だった(多くの男と関係を持った非行青少年だ)という理由でどこの学校にも転校が受け入れられず、多くの学校を転々とするしかありませんでした。そんな彼女が自殺未遂を繰り返したのも当たり前な結果です。
被害者がそんな辛い日々を送っている中、加害者たちは堂々と暮らしながら良い人生を送っている。なのに息子を持っている女性たちは、自分の息子がたかが恋愛や結婚ができないかも知れないと呑気な心配をしているのです。

残念ながらこういった異様な現象は息子を持っていない女性にも起きています。
例えば韓国では多くの女性たちが一人暮らしの男性に同情します。

「ご飯はどうしているの? 男一人で大変でしょう。」

と質問をしている場面を飽きる程見てきました。韓国は小さい国でインフラがかなり整っています。食堂もコンビニも多く、出前も簡単に取れるし、最近はYouTubeとかで簡単なレシピも沢山見れるのに、成人した男性の食事が何故そこまで心配なのか理解できません。もし売れ残りの男がいたら、周りの皆が集まり必死に彼に女を持たせてあげようと力を合わせます。そこで無理やり彼女候補にあげられる、社会人になったばかりの若い女性の被害経験談は数えきれないくらい聞こえてきます。

それだけではありません。海外の男性と付き合いながら、共働きでバリバリ働く韓国の女性ですら、朝からシリアルだけ食べる旦那が可哀想だからと、無理してでも「愛妻弁当」を持たせようとします。まさにお母さんにでもなったかのようです。
実際、自分の旦那を「大きな息子」と呼んでいる女性も少なくありません。もちろんそういう女性たちの「尽くし」が続けば続くほど、男性はそれに慣れてしまい、女性の犠牲を当たり前だと思い始めます。
だから韓国の女性との恋愛を経験した男性が次から次へと韓国の女性ばっかりを狙うのも珍しい話ではありません。そう、男が自分で食事を用意して食べることも実は女性の人権に深く関わっているのです。
しかし韓国の女性たちは女性の犠牲が美徳だと思われる国で育ったせいか、自分の犠牲を犠牲だと自覚していません。なので自然と女性の人権を下げることを続けて生きているのです。だから韓国はダメ男養成所と言っても過言ではないでしょう。
韓国は最多のダメ男生産国であり消費国なのです。

この「異常」と言っていい程男を溺愛し庇ってしまう文化は一体どこから来ているのでしょうか。この異様な流れは果たしていつになったら終わるのでしょうか。女性を搾取する男性、そういう男性に搾取されることにプライドを持つ女性―どっちを先に解決すれば良いのでしょうか。どっちの問題にしろ簡単には解けそうにありません。

※参照リンク https://www.youtube.com/watch?v=RVVpjhmMotQ

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JayooByul

JayooByul(じゃゆびょる)

JayooByul (ジャヨビョル)日本のお嫁さんとオーストラリアで仲良くコアラ暮らしをしています。堂々なるDV・性犯罪生存者。気づいたらフェミニストと呼ばれていました。毒娘で幸せです。

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