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アジュマブックス、6月刊行の「産婦人科#MeToo」の出版応援を募っています。
産婦人科#MeTooは、韓国の20代のレズビアンたちが、「異性愛」を前提とした産婦人科診療のあり方に異を唱え、そもそも女性医療のあり方、女性の性が医療の現場でどのように扱われているかなどを、率直な言葉で語り合う内容です。

出版を決めたとき、異性愛の女性も共感する本だ、という認識でいました。レズビアンでなくても、産婦人科で感じる「あのイヤな感じ」を言語化することで拓ける現実があるだろう、と。もちろん今も同じ思いですが、解説を書いて下さった沢部ひとみさんの文章を読んで、甘かったな・・・と、パーンと目が覚めるような思いになっています。

この本は、日本のフェミニズムが長いあいだ無視してきたレズビアン・フェミニズムの本でした。
理論本ではありませんが、レズビアン・フェミニズムの根底を流れる強いシスターフッドと、女性身体に向き合い考え続けることの原点が、20代の女性たちの強い言葉で記されています。

レズビアンの関係が未だに「ポルノ」として扱われ続けている社会です。LGBTQという言葉は浸透しても、なぜ「L」が一番最初にくるのかは語られません。そもそも「レズビアン」とは誰のことを指すのか、なぜレズビアンの語りは聞かれてこなかったのか。この社会でレズビアンとして生きるということは、どういう世界を見つめることになるのか。もしかしたらレズビアンの語りは、誰のことも傷つけないちょうどよい「多様性」という言葉の中に薄まってしまっているのではないか。そんなことをで改めて突きつけられるような思いになるのです。

性のこと、体のこと、セクシュアリティのこと、この社会を女として生かされていること、女性と生きたいと願う女性であること・・・私をめぐる私たちの語りであるレズビアンフェミニズムは、フェミニズムに対するバックラッシュ、そしてフェミニズム内のバックラッシュも激しさを深めている今、鮮明な怒りとして、深く突き刺さります。多くの方に読んでいただきたく、特に若い世代が手にとりやすい価格にしたく、ぜひ多くの大人の皆さまのご協力をお願いいたします。

アジュマブックス 北原みのり

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