8月に受講した教員免許更新講習。その試験結果がようやく出され、履修認定がされていた。後は申請書類を教育委員会に提出すれば更新手続き完了。なんだけれど、これがまた結構面倒くさい。必要書類は3種類。①免許状更新講習修了確認申請書。②修了(履修)証明書(大学が発行したもの:原本)。③所有しているすべての免許状が確認できる書類(所有しているすべての免許状の写し。教育職員免許状が手元にない場合は、免許状授与証明書(3ヶ月以内の証明のもの)。*現在の姓名と免許状の姓名が異なる場合は、戸籍抄本(3ヶ月以内)が必要。
申請には手数料3,300円がかかる。県の機関で「県収入証紙」なるものを購入し、免許状更新講習修了申請書の所定の位置に添付しなければならない。この収入証紙、郵便局で売っている収入印紙ではなく、県独自の証紙とのこと。今回初めて購入することになる。面倒だが、さっさと申請手続きを終わらせて、免許更新のことに神経を使わずに生活できる日が早く送れるようにしたいものだ。(・・・って言っても、また10年もしないうちに次回の免許更新講習がやってくることになるのだろうけれど)。
さて、タイトルにも書いた通り、先日、生まれて初めてトドを食べてしまった。トドと言えば、あの、北の海辺に生息している大型の哺乳類である。なぜトドを食べたのかと言えば、友だちと北海道に行ったからで。北海道の土産物店でトドの缶詰を売っていたので、珍しさとインパクトの強さに負けて、味はそっちのけで購入してしまった(・・・試食できるしくみにはなっていなかったので、事前に味を確認することは不可能だった)。味はといえば、海生ほ乳類だからか、クジラ風。ただし、けもの臭(?)が強烈で、部屋中にトド臭が充満。食べ慣れないと、臭いにやられてしまう。
北海道では、札幌から旭川、そして小樽へ行った。JRで。線路の幅が規程を超えていたらしいJR北海道。私たちの乗った電車は無事に運行されたが、脱線した貨物列車と同じような目に遭わないとも限らない状態だったと思うと背筋が凍る思いだ。札幌では、「レインボーマーチ札幌ファイナル」に参加。このレインボーマーチ札幌は、「多様性」の象徴である虹の6色に加えて、白をプラス。この白には「HIV/AIDS、及びゲイバッシングなどによる暴力で亡くなった方への追悼」と「現在さまざまな苦しみと闘う仲間との共生のしるし」という意味を込めているという(レインボーマーチ札幌ファイナル
公式ガイドブックより)。
1996年に第1回のプライドマーチが開催されてから今回で16回目を迎えた「レインボーマーチ札幌」。日本国内でも回数を重ねてきたレインボーマーチなだけに、今回がファイナルなのが残念だ。会場の大通公園では、ちょうど「札幌オータムフェスト」も行われており、小雨の中、多くの人で賑わっていた。ラブピースクラブもブースを出していたので、レインボーグッズを購入。マーチ参加は約1000人を予定。ノリノリの音楽を流しながらの楽しいレインボーマーチが始まると、雨も上がって晴れ間も見えてきた。沿道の観客・通行人の人たちも手を振っていた。これまでも労働組合等でさまざまなデモ行進やパレードに参加しているが、レインボーマーチはやはり歩いていてとっても楽しい。雨雲を吹き飛ばしたレインボーパワー(?)に、これからますます誰もが生きやすい社会に日本も変わっていくことを予感した。
旭川では行動展示で注目されている旭山動物園へ。シロクマの「もぐもぐタイム」(えさの時間)に長蛇の列。シロクマはもともと北極では呼吸をするために海面から顔を出したアザラシを狙って氷の割れ目に待機しているようで、「アザラシの気分を味わおう」(シロクマに食べられる気分?)と設けられた透明の半球状の覗き穴からシロクマを観察。間近でシロクマを見ることができた。私自身、風貌がシロクマに似ているらしく、ヒガアロハの『しろくまカフェ』のシロクマのキャラが私とどうしてもかぶってしまうと同僚から言われている。アザラシの気分というよりは、仲間に会えた気分でシロクマ館をあとにした。シロクマのほかにもペンギンやオオカミ等々、さまざまな動物を至近距離で見ることができ、大満足の動物園だった。
小樽では、小樽市立小樽文学館へ。小樽文学館の建物は、旧郵政省小樽地方貯金局で、小さいながらも歴史を感じさせる瀟洒な建物だ。今回の旅行のメインの一つは、プロレタリア文学の小林多喜二の展示だった。葉山嘉樹の作品を読んで影響を受けていたことや、多喜二の母セキさんは文字の読み書きができなかったが、多喜二が捕らえられている間、手紙のやりとりもできないのがつらいと文字を学習したこと、多喜二が奈良の志賀直哉を訪れたことなどを示す、文学館でしか見られない貴重な資料が数多く展示されていた。多喜二のデスマスクや拷問死の当時の記事等も展示されていて、表現の自由と闘った多喜二の信念を思った。
この文学館では、伊藤整や石川啄木などの資料もたくさん展示していて非常に興味深かった。伊藤整は小林多喜二の小樽高等商業学校の一年下級生だったそうで、伊藤整の「思い出」に「学校の内外、教員の一人一人に人間として何んでもまともにぶつかるという態度」だったと書かれているという(『小樽
小林多喜二を歩く』による)。公務員の秘密漏洩に対する罰則強化の動きが出ている。秋の国会で「秘密保全法案」が出されるようだが、「表現の自由」、「国民の知る権利」が侵害される方向にならないか懸念される。
さらに、「解雇特区」の構想も。入社時に結んだ条件に沿えば解雇できたり、一定の年収があれば労働時間の規制しなくてよかったり、有期契約で5年を超えて働いても無期契約にしなくてよかったり・・・ワーキングプアが問題となり「蟹工船」が若者の間で再び脚光を浴びて数年。消費税率を上げ、解雇しやすくして・・・安倍政権は弱者いじめも甚だしい。一般市民の生活不安をあおり、憲法改悪に向かって歩みを進めているのだろうが、その手には乗らないよう十分気をつけたい。