いま勤務を終えて帰宅したところだ。路上でまたしてもケンカを吹っ掛けられてしまった。車で通勤しているが、よくケンカをふっかけられる。カーチェイスもどきのいやがらせだ。軽自動車や1500CC程度の車を運転する男が、よく喧嘩を吹っ掛けてくる。
ちなみに私の車は、某国産スポーツカー。公務員なので懲戒免職にならないよう、スピード違反でつかまらないような運転をしている(いまだに一度もつかまったことはない。スピード違反だけでなく、駐車違反でも一旦停止違反でも)。
だが、スポーツカーのはしくれに乗っているので、スタートダッシュはなかなかのもの。トップスピードになるまであっという間だ。それが頭にくるのか、先ほどの男は法定速度の道路で80km以上を出してすぐさまあおってくるのである。信号待ちのたびにいやになる。追い越させてやって、優越感を与えてやるまでし つこい。女性の運転手にはこの手の輩にお目にかかったことはない。
2月15日(金)の朝日新聞に九州経済白書の分析記事が掲載されていて、九州内の格差が広がってきているとのこと。00年度から06年度にかけて軽自動車の新規登録台数が、長崎、宮崎、鹿児島の3県は3割増えたという。
車のテレビCMを見ても、「男タント」「兄貴のタント」など、男性をターゲットにした軽自動車のCMが流れ始めている。「軽自動車は女性の車」というイメージが変化している。乗りたくなくても軽自動車に乗っている男が増えているのではないかと感じる。本当は大きい車に乗りたいのに乗っていない男が、車で自分を大きく見せたいがために、スポーツカーを追い抜き、束の間の優越感に浸っている気がしてならない 。この横暴な暴力性は何とかならないものか。
沖縄でまた少女が米軍海兵隊(男)の暴力の犠牲になってしまった。どんなにか怖かったであろうと、少女の気持ちを思うにしのびない。米国海兵隊による暴行事件は後を絶たない。日常、人を殺す訓練を受けている彼らには、さっさと米国に帰ってもらうほかあるまい。辺野古沖に新たにつくるなどもってのほかである 。
先月末、東京の早稲田では、wam「女たちの戦争と平和資料館」が右翼(男)の襲撃にあったという。wamは、日本軍による性奴隷制「従軍慰安婦」の歴史的事実を今に伝える貴重な資料館だ。
戦争と性暴力は切り離すことができない。ほとんど報道されていないが、イラクにおける米国軍(男)によるイラク女性の性暴力もひどいという。
つくばみらい市では、DVの講演会が中止に追いやられた。「DV防止法被害家族の会」なるものがあるらしく、講演会を中止するように圧力をかけたらしい。同団体は新潟でも妨害しようとしたそうだが、新潟ではそうはいかなかったようだ。DV防止法が家族に害を与えるのではなく、DV(9割は男)が家族に害を 与えるのはいうまでもない。
世の中に起きている事件の背景には、DV(男の暴力)が潜んでいることが多い。山口県の光市での少年事件も父親による母親へのDV、子どもへの虐待があったそうだし、東京都新宿の夫バラバラ死体遺棄事件も、夫による度重なるDVが妻を襲っていた。大阪府の岸和田での餓死する直前でみつかった少年への虐待に も、夫のDVが。秋田の連続児童殺害事件にしてもしかり。
罪を犯して表に出てくる女性・子どもの背後には、彼女たちをそこまで追いやった男の存在がある。男の暴力がなかったら、女性も子どもも罪を犯さずに済んだであろうケースがなんと多いことか。
今年も2月1日はメディア・チェックの日。最近気になっているCMがある。まずはニッセンのCM。楽しそうに歩道を歩く女性の衣服を、通りがかりの男たちが次々とはぎ取っていくもの。はぎ取られた後は、別の新しい服を身につけてはいるのだが、道ばたで男から着ている服をはぎ取られて楽しそうに微笑む女性が いるだろうか。歌舞伎の衣装の早変わりを連想する方もいるかもしれないが、道を歩いている一人の女性の服を複数の男がはぎ取るという設定(暴力だと思う)に、違和感を覚えてしかたない。
ユースケ・サンタマリアの車のCM。「パパ頑張って」と励まされ、父親が子どものオムツをかえるという設定。男性の育児参加(・・・「参加」などというお客様感覚でいいのか?)はいいとして、オムツ一つかえるのに、「がんばらねばならない」男っていったい・・・。特別なことではなく、ごく当たり前の日常の 行為として、父親がオムツをかえるシーンが出てくる日を待っている。
NHKの大河ドラマ「篤姫」の中の台詞も非常に気になっている。「女が政に口を出すものではない」云々の暴力性のある男のセリフ・・・。時代劇にありがちな男尊女卑のセリフは枚挙にいとまがない。が、脚本家は私の好きな田渕久美子さん。かなり前の話になるが、彼女の作品ドラマ「ブランド」(主演:今井美樹 と染五郎)では、宇津井健が家事をテキパキこなす父親役をやっていた。ジェンダー・フリーな脚本に好感をもっていた。今回の「篤姫」では主人公の篤姫(女性)を、「落として落して落して・・・最後に上げる」という手法で、NHKの大河ドラマに挑んだのではないかと密かに思って応援している。