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化粧の教育って受けたことある?

深井恵2006.01.20

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2006年、今年もよろしくお願いします。

「明けましておめでとう」っていうフレーズ、ここ数年間使ってないんですよね・・。ちっともめでたいことなんてないから・・。特に今年は憲法が危ない!! 国民投票法案が国会で審議されそうです。「改正」しやすいように、「国民の過半数」から「投票した人の過半数」にまず変えておいて、「改正」しやすい法律ができた後で「改正」を一気にすすめていこうという運びのようです。国民投票法案、簡単に成立させてはいけません。

ところで「スクール・フェミ」のコラムとして、今年皆さんにオススメの本が、昨年12月26日に出版されました。『ジェンダー・フリー・トラブル ~バッシング現象を検証する~』木村涼子さん編(白澤社発行)です。木村さん始め、竹信三恵子さんや伊田広行さん、鶴田敦子さんも執筆されています。

教育界だけにとどまらず、男女平等に関する様々な分野に通じる内容の本です。帯の本の紹介文によると「ジェンダー・フリーという言葉をめぐり、はなはだしい曲解や誇張をもとに、男女平等に関わる教育実践や性教育へのバッシングが起こっている。さらには、ジェンダーという言葉そのものやジェンダー学にまで攻撃の対象に。言葉を換え、使わなければ問題は解決するのか。そうではないだろう。なぜなら、いま問われているのは、まさに『男女平等』の意味だからだ」。

ホントにそのとおり。このバッシングをどう乗り越えるか、まさに正念場です。この本の詳しい内容については、次回のコラムに掲載する予定です。それまで待てない方は、ぜひご購入を。いえ、待てる方も、ぜひご一読を。

さて、前段が長くなりましたが、06年最初のコラムは、化粧の教育についてです。

お正月に帰省していた弟と話をしていたときに、「高校生って結構化粧してるけど、学校で化粧教育ってするの?」と聞かれました。「化粧教育」なんて言葉自体聞いたことありませんが、するとしたら、家庭科の授業の授業でしょうか。

自分自身の高校時代を振り返って、「化粧ってこんなふうにするんだよ」とか、「こんなことには気をつけないといけないよ」とか、学校ではほとんど教えてもらった覚えがありません。かすかに覚えているのは、高校3年生の卒業直前に、女子生徒だけ集められて(家庭科の授業ではなかったはず・・だって、家庭科は1,2年生の頃しかなかったもん)、化粧品のセールスのような女性から説明を受けて、一人実験台になる生徒がいて化粧を塗られて、はい、それでおしまい。

・・・だったと思うんですが。ホントにほとんど記憶にないんです。全く興味なくて、どうでもよくて、事実30代半ばの今でも、全く化粧をしていません。素顔に自信があるのではなくて、塗るのが気持ち悪いからなのですが・・・。

家庭科の授業で化粧の教育をしているのかどうか、家庭科の教員をしている仲間に聞いたところ、以前は家庭科が高校3年間のうちに4単位必修で、1年生で2単位、2年生で2単位履修していて、服飾の分野で皮膚アレルギーなどと結びつけて化粧の話をしていたとのこと。教材にも化粧による皮膚障害の写真なども掲載されていたそうです。

ところが、新教育課程になってから、高校3年間の家庭科の必修単位数が2単位になったため、かつて4単位履修していた学校も、家庭科を2単位にしたところが増えてきて、化粧の話までしている余裕がなくなったし、第一、教科書や副教材から化粧の内容がなくなったんじゃないかとのことでした。

化粧なんて、いまどきの子どもは、どうかすると小学生の頃からしてますよね。小学生の頃から化粧していたら、高校生になるころには「今更すっぴんなんて!!」という感覚にもなろうもの。・・・にも拘らず、化粧の功罪について学ぶことはほとんどありません。家庭科の単位数は減り、ますます望み薄です。教科書でだめなら教員の力量で補うしかありません。授業が難しければ、ホーム・ルームなどあらゆる教育活動を通じて行っていくほかありません。

系統的な化粧の教育も、いま必要な時代なのではないか、そんな気がしています。

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