2019年11月22日にオープンさせたお店、MoondByLPC(大丸梅田)、2022.4.15日、本日閉店します。
オープンからまるまる二年半年、コロナと重なり厳しい運営でしたが、それでも、性の話を百貨店でする! という初めての試みは成功したのではないかと自負してます。
店頭に生理用品をばんばん並べて、その傍に世界のバイブが並べられ、隣にオーガニックのローションが売られ、さらにフェミ本がある。そんな売り場を大阪で始められて、本当に嬉しかったのです。
それでも閉じると決めたのは、色々ありますが、大きいのは二年半年前と比べて、生理やセクシュアルヘルスに関する社会の視線が確実に変わったことです。
25年以上、私は同じことしかしてこなかったけれど、この2年、女性のセクシュアルヘルスに関することに前向きに取り組みたいと言ってくださる企業が驚くほど増えました。
「フェムテック」という言葉は(たぶん私たちが日本で初めてこの言葉を使ってプレジャートイや、骨盤底筋グッズなどを提案しはじめたと勝手に思ってはいますが・・・自社比)なぜか今は自民党の方々まで使う経済用語や流行語のように使われはしまい、あー! と奇妙な気持ちになるものですが、「フェムテック」という言葉以前からずっとやってきたことを、ただこれからも丁寧にやっていけばいいのだわ、という覚悟もきちんともてる時間にもなりました。
というわけで、MoondByLPC 最初の一歩としての役割を一つ終えられたと考えられるようになりました。
ちなみに、このMoondByLPCという名前は、3年前にこの話しをいただいたとき、百貨店側から「ラブピースクラブ」という名前はアダルト過ぎるから違う名前にしてほしい、と言われて考えた名前です。吸水ショーツMOONPANTS(ほんとに、このパンツが、ここまで日本の生理用品を変えられるとは思ってませんでした!すごいね!MOONPANTS!) をちょうど売りはじめたばかりだったので、MOONPANTSにつながる月をイメージした名前として MOONDにしました。月の過去形のようでもあり、未来形でもあるようであり、動詞のようであり、なにかおさまりのよい「月」の変形の言葉です。
よくよく考えてみたら、「アダルト過ぎる」って・・・同じフロアにはアダルトビデオメーカーSODの仲間のirohaさんが入ってるのでおかしな話なのですが、そのときは、ラブピは過激なのか、、、そんなものか、、、、と納得したのですが、そんな空気も今、少し変わった気がするんです。
そう、遠慮しないでいい、もっときちんと正面から性をテーマに、女性のプレジャーをテーマに、生理のこと更年期のこと、セックスのことをちゃんとって、これまで以上に信じられるようになりました。それは、仲間が増えたから、ですよね。仲間が増えると、世界が広がるんですよね。
というわけで! 最初の一歩をつくってくださった大丸梅田5階「ミチカケ」に感謝しつつ、ラブピとしての原点をしっかりと胸に抱えつつ、あたらしいこと、あたらしい場所を探していきたい。そのために今日、MoondByLPCを閉店します。
ほんとに、これまでMoondByLPCにお買い物に来てくれ支えてたみなさん、ありがとうございました! 大阪のスタッフにも心から感謝です。
本日は私はMOONDbyLPCのお店に立っています。よかったら声かけてくださいね。