ラブピースクラブはフェミニストが運営する日本初のラブグッズストアです。Since 1996

banner_2212biird

よく話してくれる韓国のお姉さん Vol.6 韓国政府が出した今後2年のガイドライン

鈴木はな2020.05.02

Loading...

韓国でも30日から大型連休が始まりました。韓国はここ2週間、1日の新規感染者数が10人前後で推移していて、4月30日には4人にまで減少。しかもその4人は空港での入国者に対して行われた検査で発覚しているので、市中での感染者は2月中旬以降初めて、ゼロになりました。

政府は5月6日にも現在実施している公共施設の閉鎖などを含む「社会的距離の確保」を解除する方針のようで、現在休業している国立の博物館や美術館が営業を再開することも決まりました。終息は近い。多くの人がそう感じているからか、街は買い物や食事をする人たちでいっぱい。こんな賑やかな光景を見るのは、3月に渡韓して以降初めてのことです。

先日、私が暮らすワンルームの大家(女性)さんにランチに誘われました。会うのは3月上旬に入居して以来。「チャルチネセヨ?(よくお過ごしでしたか)」と挨拶した後、自家製のキムチとトックという牛肉と餅の入ったスープをごちそうになりました。「マスクはある?」「体調は悪くない?」と、これまでもカカオトークでメッセージをくれるなど、気にかけてくれていたので、つたない韓国語で「やっと学校が始まって、ほっとしてます。楽しいです」と近況を報告すると、「ところで日本はどうなってるの?大丈夫なの?まだ検査も十分してないんでしょ?アベは何をやってるの?」と矢継ぎ早に聞かれました。私と同じ建物に住んでいる日本人女性がコロナの影響で一時帰国して以来、韓国に戻ってこれていないとのこと。「あなたは運があったね」と言われ、その後も「まだマスクもないんでしょう?なぜこんなに遅いの?」と聞かれ続けました。わからない。私だってわからない。「チャルモラヨ(わからない)・・・」と答えるしかありませんでした。

1月下旬のほぼ同時期に国内初のコロナ感染者を確認しながら、今も緊急事態宣言がいつ終わるのか。先の見えない日本とは対照的に、韓国ではすでにポストコロナ、コロナ後についての動きが始まっています。
韓国の中央防疫対策本部は4月24日、「生活の正常化に向けた2年間のガイドライン」を発表しました。専門家はコロナ収束後も2年間は生活のなかで防疫をしていく必要があると指摘していて、ガイドラインは今後、私たちがどうやって生活し、仕事をしていくのか、「職場」「公共交通機関」「葬儀」「結婚式などの家族行事」など21項目にわたって、具体的な注意点を記したものです。
読むと、私たちがこれまでとはまったく違った「新しい日常」を生きて行かなければならないことがわかります。たとえコロナが終息しても、私たちはもうコロナ以前の生活に戻ることはないのだということも。

ガイドラインはまず一般的なルールとして、海外から入国した人は14日間は出社を控え、他者と接触しないこと。発熱や呼吸器症状がある人は休むこと。他者とは常に2メートル(最低でも1メートル)の間隔を保ち、常にマスクを着用、唾液が飛ぶような行為はしないこと、としています。そのために、仕事の研修や会議などはオンラインで、オフィスでも座る方向を調整するなどして人と人の間を2メートル以上確保、出張は国内も海外も含め最小化し、在宅勤務やフレックスタイム制など柔軟な働き方に移行すること。公共交通機関では常にマスクを着用し、不要な対話、通話はやめること。さらに、買い物も、最少人数で行い、化粧品などはサンプルなどを試してはならず、会計の時は現金ではなく電子決済を利用すること。飲食店では、可能ならテイクアウトや出前を利用し、店での滞在時間を最小化する。葬儀に参列する場合も、30分以上は滞在しないこと、入出棺時に参加する人は最小限に。野球やサッカー、ライブを観戦する場合も、飲食や唾液が飛ぶような、歌う、叫ぶ、他者の体に触るなどの行為はしないこと、などなどかなり細かく具体的に書かれています。

これはあくまで韓国国内向けだけど、欧米もそして日本も、今後、同様の指針をつくって日常生活のなかで感染を防止していく段階が来るのではないでしょうか。

海外から帰国後14日間は誰とも会えないとなれば、今までのように気軽には海外旅行も行けなくなる。コロナが収まったら荷物をとりに一度日本に帰ろうか。そんな風に考えていたけど、甘かったな。この留学が終わるまでは日本に帰ることはないのだ、と覚悟しました。

私のような一般人ですらそう思うのに、今も「来夏に東京五輪をやる」と言っている人たちって正気なのでしょうか。大会組織委員会の森喜朗氏は「再延期はない」と言い切っているらしいですが、これ見る限りは中止するしかないと思うんだけど・・・・。

日本では6月上旬まで緊急事態宣言が延長されることが決まりました。コロナ収束後に、生活をどう立て直していくのか。経済活動をどうやって再起動するのか。日本で緊急事態宣言後語られるようになるのはいつになるのでしょうか。そしてそれはどんなものになるのか。不安と心配しかありません。

 

※賑わうカフェ

※百貨店の様子

※(上)韓国の中央防疫対策本部が出した、生活の正常化に向けた2年間のガイドライン

※大家さんがつくってくれたトック

RANKING人気コラム

  • OLIVE
  • LOVE PIECE CLUB WOMENʼS SEX TOY STORE
  • femistation
  • bababoshi

Follow me!

  • Twitter
  • Facebook
  • instagram

TOPへ