玖保樹です。突然ですが選挙権をお持ちの皆さん、先日の統一地方選の投票には行きましたか? まあここに集う善き皆さまのことだから、聞くまでもないとは思いますが……。
個人的な話ではありますが、玖保樹はとくに支持政党はありません。
あっ「支持政党なし」って政党がありますが、それじゃないですからね! ただそれでもなんとなく、立憲民主党は自分の考えにフィットするかな、ぐらいの感覚で捉えていたのですが……。
いざ選挙という段に来て立憲民主党の候補予定者3名が、過去にヘイトスピーチ発言をしていたことが明らかになりました。
そのうちの県議候補と参議院議員候補は公認を取り消され、出馬も取り消しました。しかしある地方の市議候補者は、自身が理事を務めていた団体のホームページに差別的文言があったにも関わらず、「本人が書いた記事ではない」からとなぜか公認を取り消されなかった。そして自身もやめる気がなかったようで、まんまと当選していました。
そのホームページに複数あった差別的な記述(現在は削除)が「自分が書いたのではない」で許されるなら、なぜ「新潮45」は、懐かしの「マルコポーロ」は、廃刊になったのか。
掲載する責任ってものがあると思うんですけどね。
ましてや理事なんだからさあ。もうがっかりだよ。
「多様性」「ダイバーシティ」というキーワードはすっかり政治的公約のおなじみになってきましたが、外国籍者は選挙権がないこともあり、この「多様性」からも蚊帳の外にされている気がします。
確かに選挙権がない人のために頑張っても、票にはつながらない。
けれどそういう本音を表に出すのはいかにも浅ましいというか、それこそが差別なんじゃないの?
選挙権のない人に優しくない候補が政治家になるのは、非常に危ういと思う。だから玖保樹は地域の候補者の中で、外国籍者も包摂するような公約を掲げている人はいないかと目を皿にして選挙公報を読んでみたのですが……。
いました、いたんです。
なんと立憲民主党でも共産党でも無所属でもなく、某与党の新人公認候補でした。
たった1人、その人だけが「外国籍者も地域の仲間」的なことを書いていたんです。目にした瞬間、おおっと思いました。
でもこの候補に投票して当選した場合、党の論理に組み込まれて「外国籍者への生活保護は違法!」「社会保障から排除!」みたいなことを叫びだす可能性がないとは言えません。実際の話、当選したとたん別人になる候補は過去にいくらでもいましたから。
また今回の選挙は、女性候補者が増えたことも特徴でした。
これは『政治分野における男女共同参画推進法』が昨年5月に成立した影響だと思われます。確かに女性議員が増えれば、セクハラパワハラまみれのおっさん政治を変えることができるかもしれない。ジェンダー平等という点でも、非常に重要なことだと思います。でも九州地方の市議候補者に、凄まじいレベルの女性ヘイターがいたんですよ……。このように女性だからってだけでは、到底支持できない人もいるわけで。
真の多文化共生を目指す候補は応援したいけど、その人が公認を取り付けた現在の与党にはこれっぽっちも賛同してない。女性の政治家は増えて欲しいけど、ヘイターは勘弁願いたい。「女性だから」いい、「●●党だから」悪い。「女性だけど」問題がある、「●●党だけど」良さそうな気がする――。その人自身を信じるか、属性や所属組織を評価するか。
選挙って選ぶ側自身の価値観を試される、究極の選択の場なのかもしれません……。
玖保樹は悩みに悩んだ末、前回と同じ人に投票しました。その候補は当選しましたが、多文化共生候補は落選してました。多文化候補がこれまで何をしてきた人なのかよくわかりませんが、今後は身近な場所で公約を実践して欲しいものです。
それで話題になれば、次回は投票するかもしれないし(次回も出馬するかはわかりませんが)。ちなみに女性ヘイターは、さすがの下位落選でした。
今年はこれから参院選もあり、おそらくまた「この人はいいけどこの党は……」「なんでこんなのを公認するの? 何考えてんの?」ということが起きると思います。
何を基準にどう選ぶかは1人1人が決めることだとは思いますが、あなたや私の1票はすぐ隣に住む、選挙権を持たない人たちの思いも詰まった1票でもあります。
だから清き1票を投じる相手は、どうか心残りなきよう。
っていうかそれ以前にぜひ選挙に行ってくださいね!
玖保樹との約束ですよ。
ではまた!