VOL.72 「生・美津!!」




こんにちわあ!!アジ原ゲバ子でございます!!! 春です!!春でございます!!細胞の一つ一つが輝き、躍動するこの感覚!! 桜がふわっと咲くように、あたいのマンコもふわっと開き、ゆるゆるなカラダで風を 感じ、光を感じれば、ゲバ子はこの上なく生きている喜びに打ち震えるのであります ! こんな時だからこそ、こんな時代だからこそ、この幸せを感じたい!! その上、プロ野球が開幕し、勝ってビールがうまいとなれば、言うことなし!!

 さて、先日のことであるが、インパクト出版会が出した、「リブという革命」とい う本の刊行記念シンポジウム「「リブという革命」がひらいたもの」に行ってきた。 理由は、そのシンポジスとの顔ぶれにある! 「リブ私史ノート」の秋山洋子さん、天皇制とジェンダーなどを書いている加納実紀 代さん、そして、そして、田中美津さん!!!! 行くしかない!!行くしかない!! ゲバ子はヘルメット片手にふんどしを締めなおして、会場へ乗り込んでいったのであ る。

生・美津である。 美津さんに会ったことははじめてではない。が、生・美津である。 ゲバ子、一番前の席でかぶりつきである。

 はじめに3人いたシンポジストが一人一人話をした。美津さんは一番最後であっ た。 大変失礼とは思いつつも、他のシンポジスとが話しているときも、ゲバ子は出番を待 つ美津さんに夢中であった。その美津さん、何をしているかといえば、ごくたまーに フンフンなんてうなづくことはあっても、自分が聞きたい話以外は、ずっと自分の体 の居心地をよくするのに懸命だった。足の裏にカイロを張ってみたり、首をゆっくり と順番にまわしていってほぐしを取ったり、カラダが寒いということを司会の加納さ んに言いに行って加納さんのコートをもらって羽織ったり、最後はカラダのあちこち に手で「気」を送っていた。

 ゲバ子は、後に話すことより何より、ここに美津さんの全てを見るような気がす る。
つまり、「私はね、今しか興味がないの!」という美津さんの、「私は自分にかまけ るためにリブを始めたの」っていう美津さんの、生き方がここに集約されている気が するのだ。
ゲバ子なら…。
きっとゲバ子がよ、インパクト出版会のシンポジウムなんていう、インテリな香りの するシンポジウムに呼ばれたとする。まあ、想像よ。
そしたらゲバ子は、出番待ってるときも、「ゲバ子魂」を伝えようと、そしてあわよ くばそこで「ええカッコ」できるようにいい言葉を考えたりするだろうし、何より、 10何年も日本の「学校社会」に適応し、生きてきたゲバ子はおとなしーくおとな しーく、ウンウンといい人っぽい面をしながら人の話を聞いてしまうだろう(結果的 に聞いたフリであっても)。
それは、「化粧が媚なら、素顔でリブやってます!っていうリブ像も媚。他人が求め る自分を自分が生きる限りは全てが媚」と美津さんがいうところの、ゲバ子の 「(フェミ?)社会への媚」であろう。
でも、美津さんは違うんである。

美津さんは、自分の番が周ってくると、席を立って話始める。 「私と永田洋子の違いは、私はミーハーで、永田はミーハーじゃなかったのよ。永田 の周りの人は、一見すごく健全。で永田はおからを毎日食べてるって言ってて、私は 無理だわ、と思ったの」「永田も新しい女の生き方を探してた。でも兵士になろうと したとき自分の中の矛盾を押し殺したんだと思う。孕んだオンナやイヤリングをつけ て戦う女を自分の中の消したい自分だったから殺したんだろうね。もし永田がイヤリ ングつけて戦って何が悪いって開き直ってたら違ったわね」と美津さん。 そして、テレビのインタビューで1歳年をサバよんでしまって落ち込んだあと、リブ の旗掲げたくらいですっきりしゃっきりリブを生きれたら、それこそ「どこにもいな いオンナ」を生きてしまう、年齢を気にする私に○をして、年齢を気にしない私に○ をする「ここにいるオンナ」を生きなければと美津さん。 「好きじゃない男からお尻は金輪際触られたくない。でも、好きな男が思わず触りた くなるお尻が欲しい、それをどういうふうに伝えるか苦労したわ。やっぱりねゲラゲ ラ笑いながら伝えていくのがいいと思うのよ。じゃないと、正義を掲げてやっていく とどんどん自分じゃない自分に、たいした自分になっていくのよ」と美津さん。 美津さんは、リブ活動で、前編喜劇仕立ての「ミューズカル・女の解放」を作ったの だ。

「たいしたことのない人間ですからね」と美津さんは自分を何度もそう言った。会場 から「ビッグな美津さん」と言われても、「こそばゆい」と笑いながらそういった。 「たいしたことのない自分、かけがえのない自分を生きる」と言ったのは美津さん だ。 チンコなゲバ子は、「たいしたことのない自分」は一瞬受け入れ難い。

美津さんは、「いのちのイメージトレーニング」(筑摩書房。これ美津さんも言うよ うに立派なリブの本だ!!)でこう言っている。 「「女は女らしく」の抑圧を右足で蹴っ飛ばし、「自立した女かく生きるべし」の抑 圧も左足で蹴っ飛ばしちゃうようなウーマンリブよ。ミーハーでアバウトで冗談好き で辛辣な「私そのもの」を生きたくて、私はウーマンリブになったのです。…ところ がどーだ。いつの間にか「自分のため」より「世のため他人のため」にガンバるハメ になっちゃって。もう毎日「いま何をすべきか」ばっかりだったわ。・・気が付いた ら「小さな生きもの」になるどころか、社会的に意味のあることばっかりやってい る、大層なヒトに私もなってた。」 それでカラダもココロもヨレヨレになって、メキシコ行って、未婚で混血の子供(注 :美津さんの言葉)産んで、「カラダはココロ、ココロはカラダ」と悟って、帰国し て今、鍼灸師をやっている美津さんだ。 「私、運動やってたときなんか、人間が変わるなんてこと、実はちっとも信じてやし なかったと思うの。だけど今は、人間が変わることと、一人の人が変わると、どんな に大きな力を、いろんな影響を及ぼすかってことを目の当たりにしてるからね。だか ら、まったく、私にとっての国家機密法の戦いってのは、比喩的に言えば、背骨を直 すことだって言えると思うの」(「美津と千鶴子のこんとんとんからり」P206)

でも美津さんにはもう一つの顔がある。それはイメージトレーニング実践者だ。 「ウーマンリブは私をペケから救ってくれた。ウーマンリブになることで、ひとり ぽっちじゃなくなった。・・自分の過去を話しても去っていかない友を得た。でも ね、イメトレ(イメージトレーニング:ゲバ子注)に出会わなかったら・・毅然とし たウーマンリブにはなれても、「サンバでイエーイ」のウーマンリブにはなれなかっ たわ」(「いのちのイメージトレーニング」)

美津さんは、45歳で恋をしたときに、自分の部屋に愛しい人と語り合うソファや ベッドがないのに気づく。そして、意識ではどんなに「ミーハーでアバウトで冗談好 きで辛辣な私」でも、ココロの無意識に「空のコップ」を抱えているのに気づいたの だ。その「空のコップ」を埋めようと、人はかつての美津さんのように運動や正義 や、ダイエットに生きようとするという。常に癒しや罰を求めるという。 「自分が自分の自由にならない。自分であって自分じゃない。そんなせつなさと虚し さこそが誰にとっても一番の問題で、だから「水俣」や「住専」や「沖縄のキチ問 題」どころじゃない。「アラ、そういえばテレビニュースでなんかいってたわね」と いうことになるのだ」と美津さん(同「いのちのイメージトレーニング」)。さもな くば、人の痛みで相撲をとり、やたらと正義や運動にのめりこんで「空のコップ」を 満たすだろう。 美津さんはイメトレで、繰り返し自分で「空のコップ」を幸せで満たしてあげる。風 に揺れる花になって、光を浴びて…・。 それら反省と実践と生き方が、美津さんの「たいしたことのない自分、かけがえのな い自分」という言葉になるんだ。

ゲバ子はチンコだ。逆にいえば、チンコじゃなければ子供のゲバ子は生きる場所がな かったんだ。なんといっても、ひいおばあちゃんの代から伝わる家訓が、「女やった ら男の3倍はがんばらなあかん。同じ条件やったら絶対男をとる」だ。建前の男女平 等を信じ、もしも男女差別があったなら自分の実力で克服してやろうと、がんばっ てーがんばってーきた。セクハラも不満も恐怖も封じ込めて。がんばってーがんばっ てー、今を未来に投資しつづけても、ゴールはいつも先に設定されており、今を生き ているという実感が薄く、「空のコップ」を抱えてばかり。いまだに、ゲバ子は誉め られたい一心だ。ゲバ原稿を書いて、なにがしか誉めて欲しいとどこかで望んでい る。意識では、「性解放!!」を叫んでも、「フェミ」を気取っても、こんな「空っ ぽのコップ」を抱えたゲバ子は、人の痛みで相撲をとり、やたら正義を振りかざした りしてしまう。体裁の整った原稿を作って大した人間になろうとしてしまうのではな いだろうか?!

「「リブという革命」がひらいたもの」というシンポジウムではあったが、ゲバ子 は、 生・美津さんの「今」を生きるオーラを受け、美津さんの今生きつづけるリブ魂に自 らの魂を揺さぶられた!!そして、改めて、「リブって真の人間解放の運動だ!!生 き方だ!!実践だ!!」ということを思うのであった!! 私の足を踏む人の足をどけさせ、私が足を踏んでいる人から足をどけ、自らが抱える 「空のコップ」に水を注ぎ、そうしてゲバ子は生きていく!!!サンバにイエーイ! !阪神にイエーイ!!!!オナニーイエーイ!!な生き方である!! シンポジウム終了後、ゲバ子が、美津さんに、美津さん会いたさにイメージトレーニ ングの公開講座に出たことがあることを告げながら握手を求めると、「あたしの言う こと、どこでも変わらないでしょ」と美津さんはニヤっとしながら言った。 ゲバ子も、グフっと笑いながら「いつも美津さんは美津さんです」と言った。



INDEX
VOL.72 [2004/04/10]
「生・美津!!」
VOL.71 [2004/02/28]
「ゲバ子、CDデビュー!!」
VOL.70 [2004/01/31]
「ゲバ子の1・27!」
VOL.69 [2004/01/17]
「年始から夜露死苦!」
VOL.68 [2003/12/27]
「世のフェミ集まれ!」
VOL.67 [2003/12/01]
「土井さん、辻元っさん、川田さんへの連帯を忘れまい!!」
VOL.66 [2003/11/01]
「イラク叩き売り! 後編」
VOL.65 [2003/10/11]
「イラク叩き売り! 前編」
VOL.64 [2003/09/26]
「ゲバ子の乳房もゲバ子のもの!」
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「血沸き肉踊る今週末!」
VOL.62 [2003/08/30]
「ゲバ子‘sホリデイIN八重山」
VOL.62 [2003/08/30]
「ゲバ子‘sホリデイIN八重山」
VOL.61 [2003/08/18]
「黙祷?!」
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