VOL.08 「性のエロネタ化反対!」


 そろそろ無くなりつつあるペンキを買いに街へ出た。ついでに看板にできるよう な板切れを探すつもりだった。久々の人込みに頭痛と吐き気を催しながら歩いていると、何やらラップ調の歌が聞こえる。その歌はこう歌っていた。

「アナル、アナル、アナ、アナ、アナル!あたいのアナルは、宇宙!コスモ!YEAH!あんたのアナルも、宇宙!コスモ!YEAH!Everybody hasアナル!YEAH! オンナを穴と呼ばないで!オトコもオンナもみんな穴!Because everybody hasアナル!YEAH!Check it out!…」

あまりに感動的な歌詞に思わず人込みをかき分け、声の主を探した。
声の主、そしてこの素晴らしい歌詞を考案し路上パフォーマンスを繰り広げていた その人の名はイイダ。「アナル・アナル・レボリューション(AAR)」というパフォーマンスグループと「言葉責め愛好会」を主催しているという。そして今一つ、イ ンターネット上でセクシュアリティについてのコラムを書いているという。イイダ のパフォーマンスを観ていた観客に聞いたところ、イイダがネット上で繰り広げる セクシュアリティのコラムは、「私の性は私のもの」という強いメッセージに裏打 ちされたもので、扱うテーマはSM、中絶、インポ、避妊と幅広く、カリスマである という。私は是非イイダと語り合いたいという欲求を押さえ切れずに、パフォーマ ンスが終了するのをひたすら待った。そして疲れているイイダを半ば引きずるよう にして、行きつけの赤提灯に案内した。はじめはゲバ子のことを怪しんで、ゲバ子 が20代であることをなかなか信じなかったイイダも、盃を酌み交わすうちにポツリ ポツリと自分の身の上を語りはじめた。

イイダはかつて某コンサバ出版社に勤めていたという。そして先日、その出版社で お世話になっていた、あるオヤジカメラマンに次のように言われたという。
「もしかしたら君、エッチ原稿を書いているのでは?まさか君じゃないよね。SM 大好き!だなんて。君じゃないって信じているんだけど、編集部のみんなが君だっ て噂しているから。そうだとしたらやめた方がいい。テーマがテーマだけに危険だ よ。いや、退社してからもいろいろ活躍しているって聞いているし、そんな仕事し ているわけないよね。ごめん。」
私は、このオヤジカメラマンが読んだであろう、イイダの書いたSMに関する記事を見せてもらった。某女性誌にあるような一方的な暴力と混同することなく、変態視することなく、イイダは自分がセックスに対して主体的に取り組むきっかけとなったM体験を誠実に描いていた。

しかし、カメラを下げたこのチンコ星人は、イイダの書いた原稿を「エッチ原稿」として片付けた。そして「そんなエッチ原稿なんて書くべきじゃない。危険だ」と忠告をした。そこには「性」を、さらには「性を語るオンナ」を貶めるチンコ星人の視線がちらついている。イイダはグイッと盃を乾しながら言う。

「ゲバ子さん、あなたの言葉を借りるなら、チンコ星人はオンナのセックスの情報公開やセックスの規制緩和が許せないんでしょう。なぜならチンコ星人達のコントロールが及ばなくなるから。」

チンコ星人達が「性」を語るときは、ひたすら「エロネタ」となる。どれだけチ ンコを使ってヒーヒー言わせたかを「武勇伝」よろしく語られる「エロネタ」。所詮「お下」のことであると下卑た笑いとともに笑い捨てられ貶められる「エロネタ」。そして、ひとたびオンナが「性」を語れば、「エロネタ」を口にする「オンナ」として嘲笑の対象とされ貶められ、さらにチンコ星人のポルノへと転化してしまう。

 ゲバ子がどんなに「性解放」をゲバっても、下卑た笑いと共に一笑に付されてしまう。先日、ゲバ子と同志キタハラが都庁に進撃したときも、「セクシュアリティや ジェンダーについての雑誌を作ったりなどしています」と自己紹介したが、「オナニー」や「バイブ」を扱っていると知った途端、きっとニヤっという笑いとともに「淫乱だな」とでも呟かれるのだろうな。どんなに抗議文で言ってることがまともでも、「淫乱」というレッテルを張り、取り合ってもくれないんだろうな。なんてったって都知事は、南ベトナムで自分が買春した相手が自分のパンツを欲しがったと自慢しているくせに(「国家なる幻影」)、息子の友人の結婚式では「(花嫁は)どう見ても間違いなく生娘だなと上機嫌で」(「父なくして国立たず」)言って、「セックスに関する形而上の価値」を認めていらっしゃるらしいから、VibeGirlsやLPCに集うオンナ達を「精神性」がないとして戦車でひき殺しちまうんだろうな。

 また、同志キタハラが売っているオンナのための素敵なバイブを見てニヤニヤ笑っているだけの人、自分が知らず知らず蔑まれているのにも気付かずにオトコ達とさ ばさばエロネタを語ることを誇らしげにしている人(かつてのゲバ子もそうであった。お恥ずかしい。)、VibeGirlsの創刊号「オナニー!オナニー!オナ ニー!」のタイトルを見て「へえ、こんなことしてんだ」と侮蔑の笑いをする人。
 こういう人達に出会うと悲しくなっちまう。チンコ星人達の「エロネタ」精神をそのまま受け継いでいることに悲しくなっちまう。    こういうチンコ星人達による「エロネタ」精神は、性暴力の被害者の方に対し「本当は望んでいたのではないか。挑発したのではないか」という言説を生み出し、セックスワーカーの人に対し「セックス好きなんだろ。ヤラせろ」という暴力的な態度を生み出していく。「従軍慰安婦」の問題にいたっては被害者の方の沈黙を半世紀に渡って強いる結果となり、「金を払った。売春婦なのだからいい。」という開き直りまで生み出した。(もっとも、そんな「従軍慰安婦制」の加害者、すなわち戦時下のチンコ星人の責任を戦後世代が問わなかったという責任はゲバ子にものしかかる。
  これに対し、民間で「日本軍性奴隷制」の加害者を裁く「女性国際戦犯法廷」が12月7日から11日まで東京で開かれる。法的拘束力はないものの、戦時性奴隷 制が人道に対する罪であることを明らかし、日本が犯した戦争犯罪の責任者を裁く試みになる。ゲバ子も自省を込めそして今後の行動の指針とするべくこの法廷に参加する。

詳細:「戦争と女性への暴力」日本ネットワーク:VAWW-NET JAPAN:http://www.jca.apc.org/vaww-net-japan)

 こんなチンコ星人達の「エロネタ」化から、自分達の「性」を取り戻せ!!
 チンコ星人のように「性」を貶めもしない!そして「SEXで綺麗になる」などと「性」を崇めもしない!自分と「性」とのちょうどいい距離を取れるように 、そして「彼」のためでも誰のためでもなく自分が何より「幸せだあ」と感じれる「性」にするために、ゲバ子は今日も「性解放」を叫ぶのだ!!私の性は私のものと叫ぶのだ!!そのための、オナニーであり、バイブなんである!!

 今回は、ゲバ子が尊敬して止まない、「おたかさん」こと社民党の土井たか子党首に敬意を表したゲバを作るとする!!



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「生・美津!!」
VOL.71 [2004/02/28]
「ゲバ子、CDデビュー!!」
VOL.70 [2004/01/31]
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「年始から夜露死苦!」
VOL.68 [2003/12/27]
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VOL.67 [2003/12/01]
「土井さん、辻元っさん、川田さんへの連帯を忘れまい!!」
VOL.66 [2003/11/01]
「イラク叩き売り! 後編」
VOL.65 [2003/10/11]
「イラク叩き売り! 前編」
VOL.64 [2003/09/26]
「ゲバ子の乳房もゲバ子のもの!」
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VOL.62 [2003/08/30]
「ゲバ子‘sホリデイIN八重山」
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